連塾最終回で「ゆらぎと創発をめぐる科学のための5冊」と題して、
松岡正剛氏が選んだうちの1冊、ジュリアン・ジェインズ「神々の沈黙」。
途中まで読んだけど「バイキャメラル・マインド」、すさまじい仮説だ。
著者は人間の意識がいつ誕生したのかを探る中で、
古代ギリシアのホメロスの作品「イーリアス」に着目する。
- 意識や精神の活動に当てはまる言葉がない
- 登場する英雄には意思がなく神々の言葉によって行動している
このことからとんでもない仮説に行き着く。
これが「バイキャメラル・マインド(二分心)」だ。
「遠い昔、人間の心は、命令を下す「神」と呼ばれる部分と、それに従う「人間」と呼ばれる部分に二分されていた。」P109
そして生理学的な裏付けとして、
右脳に「神」が宿り、左脳である「人間」に語りかけると展開する。
なぜバイキャメラル・マインドなどというものが存在するのか?
「二分心はそれを統制する神々とともに、言語進化の最終段階として生まれた。そしてこの展開の中にこそ、文明の起源がある。」P156
人間の意識はバイキャメラル・マインド崩壊後に生まれる。
とてもおもしろいから、読み終わったらまた紹介するね。
そういえば無意識の誕生は、音読から黙読への転換がきっかけかな?
※関連記事…意識は幻想/「神々の沈黙」から「ユーザーイリュージョン」へ
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