少子化問題を面白い切り口で捉えたなかなかの良書。
生物学的観点から出生率を考えると、こうなるのかと感心させられる。
真理
・ヒトには自己保存本能がある
・ヒトには種の保存本能がある
+
仮説
・環境の収容力は常に生物の繁殖力よりも小さい
・ヒトの出生率も種全体では本能に支配される
↓
出生率 × 平均寿命 = 配分率 × 生活資源
<具体例>
GDP(国内総生産)が伸びると出生数が増える
CPI(消費者物価指数)が下がると出生数が増える
配分率が上がると出生数が増える
平均寿命が低下すると出生数が増える
※配分率とは、経済活動によって産み出された生活資源のうち、
どの程度が寿命の延びと出生率の増加に割り当てるかを見る指標。
というような公式を元に日本の人口を予測していて、
早ければ2015年頃、遅くとも2025年頃までに、
1億2000万人を割り込むことなく下げ止まると予想。
ただし、あくまで日本列島の人口であって、日本人の人口ではないと語る。
日本人が産まなければ、合法・非合法に関係なく移民がやってきて産む。
日本は生活資源に余裕がある国だから、これを誰かが必ず獲得するはず。
日本の人口は減らない―医師の論理で導く「新・人口論」 (2007/07) 南 俊秀 商品詳細を見る |
コメント