2005年春にFRB議長就任前のバーナンキさんがこんな講演をしたそうな。
“The Global Saving Glut and the U.S. Current Account Deficit“
私にゃ難しいが、経済学が好きで、英語が堪能ならぜひ読んでみて下され。
ざっくりした内容は、今年出版の経済書の中で傑作の1つ、
竹森俊平「1997年-世界を変えた金融危機」の出だしで読める。
アメリカの経常収支赤字の原因は、発展途上国が国内投資を削ってまで、
対外的な貯蓄を増やしていることにあると主張した講演らしい。
アメリカの借入増加が問題の第一歩なら、
国際金融市場で資金需給が逼迫 → 世界の金利が上昇
発展途上国の対外的な貯蓄の増加が問題の第一歩なら、
国際金融市場で資金需給が緩慢 → 世界の金利が低下
現在、世界の金利が低下し続けているから、世界的な貯蓄過剰が原因と主張。
アメリカの経常赤字は、アメリカ人がお金を借りてまで消費する、
変な性質のせいかと思っていたが、こういう見方もできるんだなぁと。
物事って言うのはいろんな方向から見ると楽しいねぇ。
コメント
いわゆる、貯蓄・投資ギャップのお話ですねー
僕も経済学部生であっても、4年になって試験勉強するまでわからなかったです^^;
上記の話ですと、発展途上国の外貨準備がドルから他通貨(ユーロなど)へシフトしだしたのがドル安の原因なんでしょうね。
貯蓄・投資ギャップ?そんなの知らんですわ。
まともに経済学を学んだ人が投資家になるとどうなるのか、
ケングリフィーさんを興味深く観察しちゃお♪
貯蓄・投資ギャップなどと専門用語をひけらかしてしまい、すいませんでした;どういうものかというと、まずマクロ経済学では
(国内貯蓄)-(国内投資)=(対外投資)
という式があります。この式は、おおまかには国内で余ったお金は海外へ投資しちゃえ!ということを意味します。この式の左辺が貿易収支を表すので(貯める以上に使ったら、赤字になるという感じ)、アメリカは海外から投資を受け入れ(左辺の貿易赤字と同額分、右辺の対外投資がマイナス)、貿易黒字の新興国がその投資を賄っているという構図です。
P.S. ブログ更新しました。最新記事は鬼束ちひろの最新アルバムについてです。笑 あと、観察はちょっと・・・^^;
なるほろ、その式にはそんな名前がついていたのですね。
ご丁寧に解説ありがとうございました。