岸見一郎、古賀史健 共著「嫌われる勇気-自己啓発の源流アドラーの教え」
フロイト、ユングとともに心理学の三大巨頭とされる
アルフレッド・アドラーの思想をまとめた一冊。
なんだこんな人がいたのか!というのが正直な感想。
私がこれまで書いてきたことと結構かぶってるから。
本書を引用しながら、ブログの過去記事を振り返ってみる。
「もし何々だったら?と可能性のなかに生きているうちは変わることはできません。」
これは30歳過ぎた頃にようやく理解したこと。
「いつか○○するのが夢」なんてことを言ってちゃダメ。
- 「いつか」は「今」に対する言い訳(14/05/07)
目的を遠い未来へ置いて、
現在を不確実な未来の手段にする人生は愚かだ。
「これまでの人生に何があったとしても、今後の人生をどう生きるかについて、何の影響もない。」
「過去にどんなことがあったかなど、あなたの「いま、ここ」には何の関係もないし、未来がどうであるかなど「いま、ここ」で考える問題ではない。」
過去が現在や未来を約束するものではない。
今この時だけが存在するすべてということを、
- 生きてある日は今日ばかり/徒然草の死生観(12/01/06)
- 道元の時間論/正法眼蔵・現成公案(12/02/26)
- 今を信じることの大切さ/僧璨大師「信心銘」(12/11/08)
- アインシュタイン、「今」の扱いに悩む(13/06/06)
古典はもちろん相対性理論まで持ち出して確認してきた。
夢や目標がなければ生きていけないなんてのも幻想。
予想もしなかった偶然の先に楽しいことがあるものだから、
何も考えずに目の前のことを精一杯、楽しむべし!
そして本書のタイトル「嫌われる勇気」に関わる部分について。
「他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを恐れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。」
なんだか分からない安心を求めて群れるのは時間のムダだ。
多くの人や情報と交わらず、社会との距離をほどほどに保つのが大事。
- 世間と距離をおき、視点を変える。(12/11/23)
純粋に好きを貫き通す「数寄者」であるためには、
他者と群れたり、媚びたりせず、孤独と向き合うことが大切だ。
- 数寄者は名利を求めるべからず(13/01/02)
こんな自分勝手な自由な生き方をすれば、
「自由とは他者から嫌われることである。」
特に同世代から嫌われたり、妬まれたりするもの。
だがそれでいいのだ。
「われわれは他者の期待を満たすために生きているのではない。」
のだから他人は他人、自分は自分と割り切るべし!
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