名言・名文

お薦めの本

幸運と幸福の違いとは?/ヘロドトス「歴史」

ヘロドトス「歴史」を読み直している。読み進めていくと一番最初に出会う読みどころはやはり、クロイソスとソロンの問答。※岩波文庫・上巻のP31~権力の絶頂にあったリュディア王クロイソスは、ギリシアの賢人ソ...
世界を読み解く方法

羽生善治さんの学習の高速道路論

2006年から毎年ゴールデンウィークに再編集することを習慣にしている、 かつて将棋の羽生善治さんが語った「学習の高速道路論」。 2017年の「永世七冠」達成から、2018年はまさかの「無冠」へ転落。2...
お薦めの本

思いやりだけが魂の抗毒素/エリック・ホッファー「魂の錬金術」

エリック・ホッファー(1902~83)を在野の哲学者とでも称するべきか。その生涯をWikipediaでも読むことができるが、かなり独特だ。7歳の時に原因不明の失明をするが、15歳の時に突然視力が回復す...
名言・名文

現代に美しいものが生まれにくいのは…/白洲正子「近江山河抄」

白洲正子「近江山河抄」を読んでいて、旅とは関係なく印象的だった一節。信楽焼に関する記述で、焼き物を形容する「景色」という言葉から、「古くから言い慣らされた「景色」とは、実にいい言葉である。鑑賞する人は...
名言・名文

夜空の星々に立ち上がる勇気をもらう

東日本大震災の夜、多くの被災者が満天の星空に励まされた。そんなテレビ番組を見て、なにかで同じような話を読んだような…、と探していた本がようやく見つかった。山口誓子・野尻抱影「星戀」伊勢湾の海辺に居を構...
名言・名文

直感と直観(柳宗悦)

妻が先日、日本民藝館でもらってきた柳宗悦のエッセイ「直観について」。直観とは文字が示唆する通り「直ちに観る」意味である。美しさへの理解にとっては、どうしてもこの直観が必要なのである。知識だけでは美しさ...
名言・名文

棟方志功が「作」ではなく「柵」と書いた訳

日本民藝館の特別展「棟方志功と柳宗悦」を観に行った。棟方志功には独特の漢字の使い方があり、版画 → 板画作 → 柵仕事 → 仕業芸術 → 芸業といったものがある。展示会の配布資料に棟方本人の説明が紹介...
名言・名文

道を極めるとは、自らの井戸を深く掘り下げること。(早乙女哲哉・村上春樹)

年始に「みかわ是山居」で早乙女哲哉さんの天ぷらをいただいた。今年の営業初日のお昼に訪れたところ、カウンターに日本人は私たちだけ。当代随一と称される天ぷらを味合うのが外国人観光客ばかりで少し寂しい。もっ...
名言・名文

羽生善治「永世七冠」達成会見メモ

12月5日の竜王戦勝利後の会見、12月13日の日本記者クラブでの会見、二つの会見での羽生善治さんのコメントから目立ったものを以下に編集した。永世七冠を達成して今後の目標は?記録としてのものを目指してい...
世界を読み解く方法

不確実な未来を生き抜くための直感力

小林秀雄が当時の各界の第一人者と語り合った対談集「直観を磨くもの」。ノーベル賞物理学者、湯川秀樹の話がおもしろかった。創造を導く直感力を身につけるためには?小林が著書に記したモーツァルトの作曲法が、ア...
食文化と美食探訪

早乙女哲哉「天ぷらは時間、間、呼吸、と小さく刻んだ時を食べる物」

6月に早乙女哲哉さんの古稀記念講演会を聴いて以来、もう一度食べに行きたかった「みかわ是山居」へ。今回はおまかせコースを食べたらこんなお品書きをもらった。この裏には早乙女さんの天ぷらにかける想いがしたた...
名言・名文

人生とは星を見つけ、星座をつむぐこと。

荻原井泉水(1884~1976)のエッセイ「星を拾う」より、俳人である著者が自選の句集を編集する中でふと思い出した言葉。「人生というものは塵芥の中から宝石を見出すということである。」そしてその宝石を夜...
名言・名文

CHANEL創業者の美学/マルセル・ヘードリッヒ「ココ・シャネルの秘密」

著者がココ・シャネルに出会ったのは1958年。シャネルが75歳の時。引退後のおばあちゃんにインタビューしたものではない。1909年パリに帽子のアトリエを開業したシャネルは、ドレス、香水、ジュエリーと事...
名言・名文

結婚後に読み直す「人生の指針が見つかる恋愛の名言1300」

恋愛も結婚もまるで眼中になかった数年前に買った本。本棚を見ていてたまたま目に入ったので再び読んでみた。まずは以前書き留めた時と同じ言葉だが、「真の永続的恋愛は、尊敬というものがなければ成立しない。」「...
名言・名文

政治は国民を映す鏡/サミュエル・スマイルズ「自助論」

サミュエル・スマイルズの遺した不朽の名著「自助論」。この中に政治は国民を映す鏡であると指摘したくだりがある。「一国の政治というものは、国民を映し出す鏡にすぎません。政治が国民のレベルより進みすぎている...
名言・名文

小魚を煮るように国を治めよ/老子「治大国若烹小鮮」

老子の第60章にこんな一節がある。治大国若烹小鮮大国を治むるは、小鮮を烹るがごとし。小魚を煮るときは型崩れしないように弱火でじっくりと。大国の統治も料理と同じだと老子は説いた。「私は収穫の時には立ち会...
世界を読み解く方法

私たちは「数」で「質」を評価する方法しか持たない

今年注目のイベントといえば、やはりアメリカ大統領選挙。共和党の候補はドナルド・トランプ氏になってしまうのか?正気なのか、はたまた「大衆」に媚を売っているだけなのか…。「大衆とは良い意味でも悪い意味でも...
名言・名文

読書とは終わりなき放浪の旅/モンテーニュ「エセー」

かなりの勢いで本の処分を進めているなかで、多分野に渡り、ずいぶんと本を読んできたけど、「結局、何も分からないことが分かった!」という現状にちょっぴり寂しさを感じる。まぁ私の分かりたいものが「未来」だっ...
名言・名文

東山魁夷「風景は心の鏡」

絵画は水墨画以外はあまりピンとこないけど、東山魁夷の淡い色づかいの風景画は好き。こんな絵↓(Google画像検索より)そんな東山魁夷の風景論をエッセイ集の中に見つけた。講談社学術文庫の「日本の美を求め...
名言・名文

村上春樹さんが期間限定で読者の質問に答える。巻3

村上春樹さんの読者とのやりとりを引き続き収集している。とくにこの人の小説を読んだことないのだけど…村上春樹さんが期間限定で読者の質問に答える。村上春樹さんが期間限定で読者の質問に答える。巻2たぶん考え...