棟方志功が「作」ではなく「柵」と書いた訳

日本民藝館の特別展「棟方志功と柳宗悦」を観に行った。

棟方志功には独特の漢字の使い方があり、

  • 版画 → 板画
  • 作 → 柵
  • 仕事 → 仕業
  • 芸術 → 芸業

といったものがある。

展示会の配布資料に棟方本人の説明が紹介されており、
とくに「柵」の話が興味深かったのでメモ。

「柵」というのは、垣根の柵、区切る柵なのですけれども、むかしは城の最初のものを柵といったと聞いています。何々の柵、どこどこの柵という城の形にならない、ただクイを打っていく、そんなようなモノでしょうか、「しがらみ」というものでしょうが、そういうことに、この字を使いますが、わたくしの「柵」はそういう意味ではありません。字は同じですが、四国の巡礼の方々が寺々を廻られるとき、首に下げる、寺々へ納める廻札あの意味なのです。この札は、一ツ一ツ、自分の願いと、信念をその寺へ納めていくという意味で下げるものですが、わたくしの願所に一ツ一ツ願かけの印札を納めていくということ、それがこの柵の本心なのです。ですから、納札、柵を打つ、そういう意昧にしたいのです。たいていわたくしの板画の題には「柵」というのがついていますけれども、そういう意味なのです。一柵ずつ、一生の間、生涯の道標を一ツずつ、そこへ置いていく。作品に念願をかけておいていく、柵を打っていく、そういうことで「柵」というのを使っているのです。

作品のモチーフに仏様が多いのはそういうことなのか!

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