現代に美しいものが生まれにくいのは…/白洲正子「近江山河抄」

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白洲正子近江山河抄」を読んでいて、旅とは関係なく印象的だった一節。

信楽焼に関する記述で、焼き物を形容する「景色」という言葉から、

「古くから言い慣らされた「景色」とは、実にいい言葉である。鑑賞する人は、そこに自然の風景を見、無限の世界に遊ぶ。もともと日本の陶器はそういうところから発生したので、現代に美しいものが生まれにくいのは、誰も彼も已れを表現することに急だからであろう。「文は人なり」というけれども、文ばかりでなく世の中のあらゆるものは、黙っていても、自分の姿しか映してはくれない。自信といって悪ければ、あきらめといってもいいが、そういう安心感を持とうともしないし、持つひまもない。」

自分をアピールしようと急ぎすぎるから、美しいものが生まれない。
「手っ取り早く~」と行動すると詐欺に遭ったり、炎上したり…。

スーザン・ストレンジも「カジノ資本主義」で指摘したように、
努力が報われる体験が得られにくい世の中になっていることが、
節操のなさを助長しているのかもしれない。

こうした世の中の流れが後戻りすることはないけれど、
日常の中で手間が報われる何かを見つけることが大切なのだろう。
※個人的には料理がオススメ

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