ドラマ・ガリレオの最終回で湯川教授(福山雅治)が、
恐竜の化石にまつわるかつての研究者の誤解を語る。
当初、恐竜の「骨」の発見に研究者たちは沸いた。
周りの「土」を丁寧に取り除き、骨をつなぎあわせ、恐竜の姿を再現。
恐竜の骨格やその体のスケールに、誰もが感嘆の声をあげた。
でも2000年にある研究グループが、
化石の「土」を取り除かずにCTスキャンにかけてみたところ…
なんとゴミと思っていた「土」の部分は「臓器」の化石だった!
こんな人間の思い込みは、進化しすぎた認知機能の副作用?
心の働きが形成された経緯を生物進化論に基づいて解明する。
そんな切り口で心の本質を追究するのが「進化心理学」の分野。
石川幹人「人はなぜだまされるのか」では、
私たちはありのままの世界を見ているのではなく、
進化の過程で無意識のうちに解釈を加えるようになったと指摘。
- 二次元情報から三次元情報を復元する能力。
- 早い変化に自動的に注意を向ける能力(その反面、明白でも遅い変化には注目しにくい)
- 体験した事実はそのまま記憶されず、無意識のうちに規則を見つけて、歪められて記憶する傾向。
- 古い時代に危険だった対象に、現在の私たちにも恐怖の感情が受け継がれている
- 直接体験していなくても想像により考えられる能力。
- 古代、小集団での情報共有の名残で、私たちは「信じやすい動物」に。
- 人知の及ばない不確実な現象が多い時期が長かったから、私たちは遠い将来の予測へ関心が向きにくい。
進化心理学の研究成果を頭のすみに置いておけば、
変な思い込みをしたりや騙されたり、ってことが減るかもね。
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