因果関係と相関関係を混同しないための反事実?

この記事は約2分で読めます。

よくある考え方の間違えに因果関係と相関関係の混同がある。
でも因果関係ってどうやったら証明できるのだろう?
その解を求めて「因果推論の科学」なる分厚い本を手に取ったが難しい。
理解度が怪しい状況だが「反事実」の重要性はなんとなく。

「反事実」とは簡単に言うと「たら・れば」の話。
あのとき◯◯をしなかったら、今は◯◯だったかも、というあれ。
現実に起きたことが事実、ありえたかもしれない想像が反事実。
両者を比較することで因果関係を推論していこうという観点だ。

18世紀の哲学者、デイヴィッド・ヒューム(1711~76)が、
著書「人間知性研究」のなかでこんな定義を記しているという。

「原因とは、ある対象に続いて別の対象が生じ、第一の対象と類似したすべての対象に続いて、第二の対象と類似の対象が生じるような、その第一の対象と定義することができる。」

「別の言い方をするなら、第一の対象が存在しなかったら、第二の対象はけっして存在しなかっただろうということだ。」

本来はひとつづきの文章となっているが私が勝手にちぎった。
前半部だけは規則性への言及に留まり、相関関係に近い感じだ。
そこで後半部の反事実を組み合わせることで因果関係に近づいていく。

ヒューム以後の哲学者は、この前半部のみで因果関係を説明していた。
後半部にスポットライトが当たるのはヒュームの死後、なんと200年後。
1970年代にデイヴィッド・ルイスが掘り起こした、という話らしい。

「原因とは違いを生じさせるなにかであり、その何かが生じさせた違いは、その何かが起こらなかったならば起こっていたであろうことからの違いでなければならない。」(デイヴィッド・ルイス「反事実的条件法」)

こうであったかもしれない世界を考えなければ、
因果関係を証明できない、という理解でいいのだろうか?

因果推論の科学 「なぜ?」の問いにどう答えるか
文藝春秋
¥3,740(2024/04/28 18:25時点)

コメント