蔵書はいつでも再生可能な状態に

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本棚満員問題が勃発し、どういう本を紙の蔵書として持つべきか? 
そんなことを久しぶりに考える時期がやってきた。

数年前は結婚して実家を出る時に、本棚のスペースが7割減になるし、
ちょうど家と駅の間に図書館ができたから、図書館も自分の本棚と捉え、
とんでもない冊数を処分した。その時のメモ書きが意外と人気の記事だ。

あれから6年。
Kindle等も駆使して、蔵書を増やさないよう気をつけてきたのだが、
COVID-19のせいで、本棚がちょっと危険な状況になってきた。

昨年来の緊急事態宣言下で、長年通っていた本屋が休業になることが増え、
そうでなくても本屋の右肩下がりなのに、こんなトドメの刺され方、嫌だ!!
だから営業再開後の数ヶ月間、月1万円以上を目指して本を買っていたら・・・

今一度、紙の蔵書として持つべき本を自分の中で整理すると。

まず大前提として、一生記憶に残る一冊、忘れられない一冊など存在しない。
もちろん、読後にこの本はよかったな、という感情まで消えることはないが、
細かい内容について覚えていることはできない。だって人間だもの。

だから「よかった」だけでなく「何度も読み返したい」と思える本だけを、
蔵書として手元に残しておかないと、本棚から本があふれてしまうのだ。

そして重要なのは、手元に残す本で一番大切なのは、
いつでも、どのページからでも、再生可能な状態にしておくこと

線を引いたり、書き込みをしたり、付箋を貼ったり…。
あれは読んだ時の記憶が再生しやすくするためのもの。
CDに音が出るように傷を付けるのが、本のマーキング、
CDのトラックナンバーの役割を果たすのが付箋といったところか。

だから一読して、マーカーや付箋の出番が少ない本は手放すべきだろう。
気になる部分だけをAdobe Scan等でデータ化して保管して、
もしもまた読みたくなったら、図書館で借りてくればいい。

思えば本は私たちの生活の中で、独特の使い方をする道具だ。
一度使って汚したものを繰り返し使うのは、食器や服と同じだが、
洗ってキレイにすることもなく、汚れたまま使い続けることに特徴がある。
そして本の場合、持ち主にとっての価値は、その汚れにあったりする。
そんな特徴をうまく捉えて、紙の本と付き合っていきたいものだ。

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