日本人はなぜペンギン好きなのか?

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子供の頃からペンギンが好きだ。
おそらく三十数年前に手に入れたグリコのオマケを未だに持っている。

ペンギン関連書籍を読んでいて知ったのだが、
ペンギンを可愛い生き物として認識するのは日本特有の文化らしい。
日本では動物の人気投票をするとベスト10に必ずペンギンが入るが、
海外ではまず考えられない現象で、それにはある歴史的な経緯があった。

「戦後、南氷洋捕鯨が再開され、各社の捕鯨船が競って極致のペンギンを日本に持ち帰った。捕鯨会社の側は会社のPRになるというメリットがあり、動物園にとっては、戦争中に飼育していた動物の多くを死なせてしまったから、寄贈されるペンギンはまさに救世主だった。」(川端裕人「ペンギン、日本人と出会う」

当時、他国でも南極からペンギンを持ち帰って飼育を試みたが失敗。
ペンギンに対する必死さが違った日本だけが飼育・繁殖に成功していく。

ペンギンは写真だけで見ると、意外と目つきが鋭く怖かったりする。
とくにコガタペンギンは遠目に見ると小さくて可愛いが目が怖い。
ヨチヨチ歩く姿を目にすることができるから、可愛いと感じるのだ。

そして長崎水族館(現在の長崎ペンギン水族館)が1963年からはじめた、
毎朝屋内から屋外の飼育場に出して、飼育する方法が画期的だった。
朝夕の往復移動の際のペンギンたちが一列になって歩く姿が定番となり、
現在も各地の水族館でペンギンパレードとして人気を博している。

こうした飼育・繁殖の成功によって、
日本人は早くからペンギンが歩く姿を目にする機会が多かったから、
日本と海外のペンギン愛の違いが生まれることになったのだ。

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