日本の美意識 春の雪が豊作を約束? 勅撰和歌集も春の雪で景気づけ。 「さくら」の語源は、 「さ」…稲の精霊を表す「くら」…神が座する場所 であり、 春の訪れとともに穀物の精霊が舞い降りる場所が「桜」という説がある。 ゆえに古代人は桜の花の散りぐあいで、秋の豊凶を占って... 2018.03.24 日本の美意識
古今和歌集 紀貫之の桜歌/古今和歌集より10首 桜の季節が迫ってくると、 西行「山家集」春の章より桜歌10首 兼好の桜観/徒然草137、139、161段 枕草子に舞う桜/清少納言の桜観 といった記事にアクセスが集中する。 歌人や作者に絞った桜を眺め... 2016.03.08 古今和歌集
日本の美意識 菅原道真の梅は飛び、桜は飛ばず? 和歌に詠われる春の花が梅から桜へ移る頃に、 梅を愛した菅原道真が政争に敗れ、都落ちをする。 菅原道真/梅が桜に変わる頃に 屋敷内の梅の木との別れを惜しんで詠んだ歌は、 後に主人を慕って梅の木が太宰府ま... 2016.01.24 日本の美意識
日本の美意識 「桜狩り」から「紅葉狩り」へ 紅葉狩り。 この表現の由来は「桜狩り」のようだ。 いつの時代からかは分からないが、紅葉と桜が入れ替わった。 世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし 散ればこそ いとど桜は めでたけ... 2015.11.08 日本の美意識
めくるめく和歌の世界 夢窓国師の桜歌/中世の美意識と尊氏讃歌 夢窓国師(夢窓疎石)。 鎌倉末期~室町初期を生きた臨済宗の禅僧で、 天皇から7つもの国師の称号を贈られた人物。 これまで枯山水や幸福論の文脈で紹介してきたけど、 夢窓国師の山水思想 夢窓国師の見た夢/... 2015.04.07 めくるめく和歌の世界
百人一首 散る桜の和歌/百人一首33「静心なく花の散るらむ」 散り始めた桜。 その情景を詠った百人一首の和歌と言えば、 ひさかたの 光のどけき 春の日に 静心なく 花の散るらむ 古今和歌集の撰者の棟梁、紀友則の一首。 上三句に穏やかな春の情景美を描く一方で、 下... 2015.04.03 百人一首
めくるめく和歌の世界 良寛の桜歌 良寛(1758~1831)というと「書」のイメージがある。 最近、北大路魯山人について調べていたせいかな。 魯山人は食より先に書の達人でこんな講演をしている。 「中国の書には外形の美はあるが、日本の能... 2015.04.02 めくるめく和歌の世界
日本の美意識 しだれ桜は神の通り道/柳田国男「信濃桜の話」 柳田国男「信濃桜の話」にこんな一節がある。 「十年ほど前に世に出した信州随筆という本の中に、私はしだれ桜の大きなのが信州に多いということを書いた。しかしそれから気を付けて見ると、それは決してここだけに... 2015.03.31 日本の美意識
百人一首 小町が桜に込めた想い/百人一首9「花の色は…」 百人一首に収録された桜歌で代表的な和歌と言えば、 小野小町が詠んだこの歌だろうか。 花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせし間に 美しい花もやがて散る…、私もおばさんになっちゃっ... 2015.03.30 百人一首
日本の美意識 日本最古の花見と桜歌/日本書紀「履中紀」「允恭紀」 日本の文献で最初に「桜」の美意識が現れるのは、 「日本書紀」の12巻「履中紀」と13巻「允恭紀」。 「履中紀」には最古の花見の記録がある。 「三年の冬十一月の丙寅朔辛未に、天皇、兩枝船を磐余市磯池に泛... 2014.03.22 日本の美意識
日本の美意識 新古今和歌集の桜歌/無常と面影 古今和歌集(905)から時代を下ること300年。 鎌倉時代初期に完成したのが新古今和歌集(1205)。 桜の和歌に込められた想いを辿ると変わったなぁ、という印象。 古今和歌集の桜歌(13/03/18)... 2013.03.24 日本の美意識新古今和歌集
日本の美意識 古今和歌集の桜歌 古今和歌集の桜歌を気ままに編集。 まずこの時代の代表的な桜歌といえば在原業平(古今集53)の 世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし 桜が散ってしまう事へのドキドキ感を表した名歌。... 2013.03.18 日本の美意識古今和歌集
日本の美意識 西行「山家集」春の章より桜歌10首 西行「山家集」春の章は全173首のうち103首が桜の和歌。 昨日のポカポカ陽気に誘われて、桜の和歌を10首編集してみた。 この時代の桜にはすでに花見という行事はあったようで、 (花見&お酒セットの最古... 2013.02.03 日本の美意識西行「山家集」
日本の美意識 枕草子に舞う桜/清少納言の桜観 みずから「お題」を作り、高速に「好み」を答え、断言する。 あちこち飛びながらも取り合わせが絶妙なエッセイ集「枕草子」。 清少納言が「桜」をどう見てたのか気になったので編集してみた。 「さても春ごとに咲... 2013.01.12 日本の美意識
日本の美意識 菅原道真/梅が桜に変わる頃に 古代の日本で「春の花」と言えば「梅」だった。 いつごろ日本の関心が梅から桜へ移っていったのか。 和歌の世界では8世紀中頃の万葉集では桜より梅の歌が多く、 古今和歌集(905年)になると春の主役は桜に変... 2013.01.12 日本の美意識
日本の美意識 花見と酒宴の歴史-桜の聖と俗 そうか。去年のように静かに桜を見上げることはできないんだね。 酔っぱらいと生ごみの狂宴が帰ってきてしまうのだ。。。 自粛ムードの中、静かに咲いた聖なる桜は、今年再び世俗に戻る。 今年は西行や梶井基次郎... 2012.04.01 日本の美意識
日本の美意識 西行、日本の桜観を変えた漂泊の歌人 平清盛と同年に生まれ、貴族社会と武家社会の間に生きた西行は、 日本の文化史・精神史における転換点を演出した偉人だった。 私が特に注目した西行の偉業は次の2点。 無常観が仏教を離れた瞬間 桜に人生を重ね... 2012.02.08 日本の美意識西行「山家集」
日本の美意識 桜の語源と西行の和歌 青山墓地で桜を観賞。生死の境界線に桜。西行の和歌を思い出しながらぼんやり。 ねがはくは 花の下にて 春死なむ そのきさらぎの 望月の頃 ふと、桜の語源を調べたくなり、自宅に帰って本棚をゴソゴソ。2つの... 2011.04.09 日本の美意識西行「山家集」
日本の美意識 桜と日本・2 先月初めに「桜と日本」という題で、思うがままに頭の中を編集してみた。少し気になることがあり、この1ヶ月間、桜に関する書物をいろいろ読んだ。 1. 花見×酒宴はいつからやってるの? 宴がひどく苦手。親し... 2010.05.05 日本の美意識
日本の美意識 桜と日本 新年度、新学期のはじまりだから、頭の中から桜を散らしてみた。21種の勅撰和歌集、全190,423首を集めたという、和歌データベースで、「さくら」で検索してみると、5,686首ヒットした。約3%、その程... 2010.04.01 日本の美意識百人一首