納涼の和歌

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暑い日々が続き、外に出るのもおっくうなので、
後拾遺和歌集と新古今和歌集に、納涼の和歌を探してみた。

11~13世紀頃は太陽活動が活発だったため、
温暖な気候だったとされる時期。

当時の人はクーラーなしで、どのように涼んでいたのか?

夏衣 たつた川原の 柳かげ
涼みにきつつ 慣らす頃かな

曾禰好忠 後拾遺220

道のべに 清水ながるる 柳かげ
しばしとてこそ 立ちとまりつれ

西行 新古今262

涼む場所は水辺の木陰ということか。
西行は柳の木陰が涼しいから立ち去りがたいと詠む。

夏の夜も 涼しかりけり 月影は
庭しろたへの 霜と見えつつ

藤原長家 後拾遺224

庭の白砂に月の光が映え、霜が降りたように涼しげ。

さ夜ふかき 泉の水の 音きけば
むすばぬ袖も 涼しかりけり

源師賢 後拾遺233

夜更けの湧水の水音に涼しさを感じている。

涼しげな和歌を探してみたところで、
最高気温が35度を超えると、どうにもならないのだった。

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