表題のような質問を受けて考え込んだ。
私が投資家として一人前になれたかな?と感じたのは去年のこと。
- 個人投資家としての2020年(20/12/23)
投資をはじめてからちょうど20年くらい。
COVID-19の感染が急拡大した2020年春。
株価暴落時の自らの立ち回りから「よし合格!」と納得できた。
もしかするとイギリスのEU離脱が決まった国民投票や、
トランプ氏が当選したアメリカ大統領選の2016年あたりには、
「だいたい身についたかな?」くらいの域には達していたかも。
だから15〜20年くらいと考えられるだろうか。
また身につくと同時に資産形成もほぼ完了していた。
そういえばグラッドウェル「天才!成功する人の法則」(2009)には、
「一万時間の法則」と呼ばれる考え方が紹介されていた。
何かを習得するには一万時間かかるという話だ。
毎日平均1.5時間、投資の勉強に費やしたとすると、
「10,000時間÷1.5時間÷365日=18.3年」
私もこんな感じだったのだろうか?
ただ純粋に投資そのものを学んでいたのは、はじめの8年くらい。
最初は財務会計や確率統計、経済学、経営学を学んでいたが、
その後は心理学や哲学、歴史に関心を広げていった。
経済全体や個々の企業を細かく分析するよりも、
大局観を身につけることの大切さを感じはじめたから。
それにつれて投資の神様、バフェットさんの投資法よりも、
将棋の羽生善治さんの思考法への関心が高まっていった。
このように投資に直接つながる学びよりも、
間接的な学びにかけた時間の方がはるかに長い。
以前、努力について考えをまとめたことがあるように、
- 努力と成功を結ぶ、偶然の幸運に出会うために。(14/12/21)
どの学びが投資リターンにつながるかは分からない、というのが正直なところ。
そして1,2度は株価暴落を体感しないと得られない学びもあり、
投資をはじめてから何年で立ち会うことができるか分からない。
投資家にとって最重要な学びが自分では制御不能なところにある。
また自らの成長度合いの答え合わせも暴落時にしかできないと思う。
まとめると、表題の質問に明確な回答をするのは難しく、
結局、人それぞれ、といったことぐらいしか言えないのだ。
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