道を極めるための9ヶ条/宮本武蔵「五輪書」地の巻

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宮本武蔵の「五輪書」には不思議な魅力がある。

もちろん剣の道(兵法の道)を念頭に書かれているが、
読み手の視点によって、形を変えて心に飛び込んでくる。

ビジネス書として受け止める人もいるだろうし、
私にとっては投資の心得がてんこ盛りに読めてしまう。
(サッカーで相手をドリブルで抜こうとする時にも)

武蔵は特に「拍子」すなわち「タイミング」の大切さを説き、

  • 物事が「さかゆる拍子」と「おとろふる拍子」を見極め、
  • 「あたる拍子」「間の拍子」「背く拍子」を踏まえて、
  • 「知恵の拍子」から生まれる「空の拍子」を手にする。

あとは縁のあたりを打てば、どんな瀬戸際も乗り越えられる

これはまさに投資の極意だ。

宮本武蔵「五輪書」そしてこの極意に近づくための9ヶ条が、
「拍子」について説かれたすぐ後に示されている。

  1. よこしまになき事をおもふ所
  2. 道の鍛錬する所
  3. 諸芸にさはる所
  4. 諸職の道を知る事
  5. 物毎の損得をわきまゆる事
  6. 諸事目利を仕覚ゆる事
  7. 目に見えぬ所をさとつてしる事
  8. わづかなる事にも気を付くる事
  9. 役にたゝぬ事をせざる事

武蔵が残した箇条書きの教えには、
「兵法三十五箇条」や21ヶ条の「独立道」もある。
でもこの9ヶ条の方がすっきりまとまっていて、
いつの時代にも通じる普遍的な内容になっている。

多くの文芸や職能の道を知り、広い視野に立って、
あらゆることの真実を見極める力を養おう!

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コメント

  1. hat より:

    九つの教え、二十一箇条と比べたご意見、私も同感です。
    生まれは1944年
    二十一箇条を40-50年も続ければ身も何もボロボロになり、
    幸せな孤独に浸れます。
    不思議に魂まではボロボロに成らず鉄に漆を塗り、それを
    焼いたような自分に成れます。 
    何事も実践からとつくづく感じます。実践。
    何れの道にも別れを悲しまず。