テレビドラマ「水戸黄門」の主題歌の冒頭、
「人生楽ありゃ苦もあるさ~♪」
これは実際に水戸黄門(徳川光圀)が1698年に記し、
1722年から江戸城の大広間に掲げられたという、
「水戸黄門光圀公九ケ条禁書」から採られていることを知った。
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水戸黄門光圀公九ケ条禁書(茨城県立図書館デジタルライブラリー)
私には崩し字が判別不能な部分が多いので、他の資料を見比べながら、
たぶんこういう風に書いてあるはず、と解読すると。
一 苦は楽の種、楽は苦の種と知べし。
一 主人と親とは無理なるものと思へ。下人はたらぬものと知るべし。
一 子ほど親を思ひ、子なきものは身にくらべ、近き手本と知るべし。
一 掟におぢよ、火におぢよ、分別なきものにおぢよ。恩を忘るる事なかれ。
一 分別とは堪忍をもって知るべし。
一 欲と色と酒とを敵と知るべし。
一 朝寝すべからず 話の長座すべからざる事。
一 小なる事は分別せよ。大なる事は驚かざる事。
一 九分にならず、十分はこぼるる物と知るべし。
「人生楽ありゃ苦もあるさ」は第一条から採られており、これはなかなかの名訳かも。
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分別とは堪忍をもって知るべし(分別のあるなしは我慢できるかどうか)
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九分にならず、十分はこぼるる物と知るべし(物事は九分で満足せよ。十分を狙うと失敗する。)
といったあたりは投資においても有益だろう。
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