6年ぶりに「レフェルヴェソンス」で食事ができた。
料理の美味しさについては専門家の発信に任せるとして、
ミシュランガイドの★推移のみを紹介すると、
- 2010年 オープン
- 2012年版 ★が付く
- 2015年版 ★★に昇格
- 2021年版 ★★★に昇格、グリーンスター獲得
なんで6年も間が空いてしまったかというと、
- COVID-19襲来前はランチコース1万円だったのが、休業明けから約3倍に値上げ
- 同時に席数も減らしたことで、土曜日の2人席が予約困難に
やはり値上げに度肝を抜かれて関心が薄れてしまった。
この金額になると、旅行と比べてしまう水準だから。
それでもここで食事がしたい!と思い直したきっかけは、
2023年12月に公表された「Impact Report 2022」。
- 健全な社会や生態系に貢献するレストランを目指すというビジョン
- そのための2030年目標の存在(ゴミをゼロ等)
- 食材仕入れにかかる環境負荷を明確にするために、食材の輸送距離を計測
- 環境に負荷をかけない栽培・飼育等を心がける生産者の紹介
- ゲスト1名あたりのエネルギー使用料、二酸化炭素排出量の計測
以上のような活動しているレストランに対して、
値上げで足が遠のいた己の愚かさを心より恥じた。
再び伺いたいと空き状況を日々追いかけること1年数ヶ月。
ついに再訪することができた。
コースの一品より「アルチザン野菜」※Artisan(職人)
昨年あたりから米の値上がりが問題となっている。
私たち消費者が「良いものを安く!」と求めすぎた結果、
「こんな価格でコメ農家なんてやってられるか」
と米作りを担う生産者が減少したことも要因のひとつだろう。
日本は長くデフレを経験したことで感覚が狂っているが、
「良いものを安く!」と「みんなで貧しくなろう!」は、
同じ意味合いだと私は考えている。
こんな時代だからこそ、
- 長い目で見た時の食にまつわる経済のあり方
- 生産者や料理人のみなさんを職人として敬意を払うこと
を考えさせてくれるレフェルヴェソンスは、
単なる食体験を超えた学びの場なのだと感じるのだった。
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