日本の無常感は聖徳太子から

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藤原鎌足、不比等のあたりで、それ以前の歴史が書き換えられたらしく、
実在したのかが謎な聖徳太子(最近の教科書では「厩戸王」が正式名)。

冠位十二階(603年)、十七条憲法(604年)を制定にたずさわり、
また、「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に…」の国書
で有名な遣隋使の派遣(607年)にかかわった人物とされている。

最近はじめて「十七条憲法」を読んでみたら、意外とおもしろい。

和をもって貴しとなし…」からはじまる第一条。いきなり日本の真髄!
豪族の権力争いが絶えない中、「和」の精神の大切さを説いた。

そして「和」の心を身につけるために第二条で、
篤く三宝を敬え。三宝とは仏と法と僧となり、すなわち四生の終帰…
命あるものは最後は宗教に行き着くのだから、仏・法・僧を敬えと。
仏教で国家の動乱を静めるぞ!と仏教国家を目指すことを宣言。

でも、うまくいかなかったのか、聖徳太子はこんな言葉を残している。

唯仏是真・世間虚仮

世の中はむなしくかりそめのものだから、仏に祈って真実を求めたいと。
どうやら日本ではじめて「無常感」を表明したのは聖徳太子のようだ。

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