聖徳太子の人生観(十七条憲法から)

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昨日に引き続き聖徳太子の「十七条憲法」から。
まずは第九条。

信はこれ義の本なり。事毎に信あれ。それ善悪成敗はかならず信にあり。

この当時の「信」の一文字をどう表すのが正しいのか分からないけど、
何事も人を信じ、心をこめて行えば、なんでも成し遂げられる、ってとこかな。

一度信じたら、とことん信じて心を込めてみる。
疑いながら悶々と進むより、信じて裏切られてしまった方が、スッキリする。

次に第十条。

忿絶ち瞋を棄て、人の違うを怒らざれ。人みな心あり、心おのおのとるところあり。彼是とすればすなわち我は非とす。我是とすればすなわち彼は非とす。我必ず聖なるにあらず。彼必ず愚なるにあらず。共にこれ凡夫のみ。是非の理なんぞよく定むべき。

心の中の怒りをなくし(絶忿)、怒りを態度に表わしてはいけない(棄瞋)。
みんなそれぞれ考えがあるのだから、人と意見が違っても怒らないように。
誰もが聖人でも愚か者でもなく、平凡な人間なのだから、
何が正しくて、何が間違っているかなんて、1人で決められないものだよ。

一色だと思っていたら世界が、誰かと話してみたら、多彩な色を秘めていた。
そして、この世があまりにカラフルなことに気付いて、道に迷ってしまう。
人生って、わりとこんなことのくり返し。
だから、彩り豊かなこの世界を受け止められる、心の余裕が大切だよね。

「憲法」という名だけど、なぜか人生の教訓が織り込まれている不思議。
そして千数百年たっても、人は同じことで悩んでいる、というのも不思議。

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