平穏な時に心の準備を/菜根譚・前集85、後集118

この記事は約1分で読めます。

いい機会なので菜根譚のお気に入りをまとめとこ。

人生はメリハリがあった方が楽しいものだけど、

緩急の変化も度を越すと疲れてしまう。

平時こそ心の準備が必要と説く前集85項より。

閑中に放過せざれば、忙処に受用あり。

静中に落空せざれば、動処に受用あり。

暗中に欺隠せざれば、明処に受用あり。

暇な時、平穏な時を無為に過ごさなければ、

忙しくなった時や大事の時に自在に動ける。

人が見ていなくても誠実に暮らしていれば、

いざ人の上に立った時にその経験が役に立つ。

続いて後集118項。

人生はなはだ閑なれば、すなわち別念ひそかに生じ、

はなはだ忙なれば、すなわち真性現れず。

ゆえに士君子、身心の憂いを抱ざるべからず、

また風月の趣に耽らざるべからず。

人生は暇すぎると、雑念ばかりが浮かんでくる。

その一方で忙しすぎると、自分を見失ってしまう。

よって君子を目指すのなら、心身を磨きながらも、

風雅を楽しむ心を忘れてはならない。

つまり繁忙や喧騒の中で心の余裕を保つには、

暇なときに心の拠り所を探しておくことが大切ってこと。

付け加えるなら、遊ぶ時は思いっきり遊んで、

趣味を極めてしまうくらいの勢いの方がいい。

いつの間にか趣味が副業になり、本業に結びつくから。

コメント