デイヴィッド・ドイッチュ「無限の始まり」。
これは私の読書人生で最強に変態な一冊。
帯書きにあるように、
「物理学、天文学、生物学、数学、コンピューターサイエンス、政治学、心理学、哲学・倫理、美学を統合し、限りない創造と探求へと開かれる「万物の理論」へ! 」
話題があまりに広範にわたり、
生きている間にすべてを理解できないかも…。
でも世の中にこの本凄さを認める人々がいるから、
こうして翻訳本を手にできる。負けられない!
さてドイッチュの頭脳についていけないながらも、
今回気がつかせてもらった、とても大切なこと。
私たちが「持続可能な未来」を論じるときには、
大きく分けて2つの方向からの視点があり、
- 成長の限界など「地球の有限性」からの視点
- 創造力など「人類の無限の可能性」からの視点
ドイッチュはもちろん後者の立場を取り、
有限性からアプローチする文明は滅びると指摘。
「予見可能な惨事を防ぐための戦略はいずれ失敗に終わることが必至であり、予見不可能な問題には取り組むことさえできない。こうした問題への備えとして、可能な限り多大な富とともに、科学とテクノロジーの急速な進歩が必要である。」P587
地球温暖化への対応が例にされているが、
スパコンで示された未来を悲観するのは時間の無駄。
そんなことに資本と労力を浪費するのはやめて、
気温を下げる技術につぎ込むべし!!とドイッチュは説く。
簡単に言うと攻撃こそ最大の防御ってことだ。
たしかにその通り。
究極的には太陽が崩壊し、地球に住めなくなるから、
人工的に地球環境を再現した巨大宇宙船
の開発が人類にとって最重要だしね。
もちろん一個人としても寿命以外の限界を設けてはダメだ。
このブログも多様な動植物が生息する「変人の森」を目指したい。
ってな感じで11年目のブログ開演なのだ。
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