夢窓疎石

世界を読み解く方法

夢窓国師の世界を読み解く方法/「夢中問答集」25~29段を中心に

引き続き「夢中問答集」を読み直す中で、夢窓国師が説いた、悟りに至る考え方のようなものが、今の私たちが世界をいかに読み解くか?という方法を探す手助けになるのではないかと感じた。 夢窓国師は「仏道」とは逆...
古典に学ぶ人生論

夢窓国師の幸福論/夢中問答集・第1~5段

とある方の問答集を企画・編集をしようと考えていて、その参考にしようと、久しぶりに「夢中問答集」を手に取った。 鎌倉末期~室町初期の臨済宗の禅僧、夢窓国師(夢窓疎石)と、室町幕府・初代将軍、足利尊氏の弟...
日記と雑談

マインドフルネスは禅なのか?

最近よく見聞きするようになった「マインドフルネス"mindfulness"」。 仏教用語の「サティ"sati"(念、気付き)」を英訳した言葉で、 やり方は坐禅と同じに見えるので、変質した「禅」の一種だ...
文化・思想に潜む「禅」

夢窓国師が枯山水の祖とされるのはなぜか?/夢中問答集57話

西芳寺の庭園を作庭したのは夢窓国師ではない、とする重森三玲の説があることを先日紹介した。 ではなぜ作風を異にするも関わらず夢窓国師作とされるのか? またなぜ夢窓国師は「枯山水」の祖とされているのか? ...
日本文化探究の旅

西芳寺。花の寺から苔の寺へ。

苔寺として名高い西芳寺をようやく観賞することができた。事前に往復葉書での拝観申込みが必要でフラッと訪れることができない。しかも拝観料3,000円を支払い、写経をしてから庭園拝観という順序だ。 しかしこ...
日本の美意識

禅芸術の引き算の美学。その精神性の背景は?

禅は不思議だ。 腰を下ろして動かず(座禅)、布教活動に動き回ったりしない。 それにもかかわらず鎌倉・室町期以降の日本文化に多大な影響を与えている。 禅の山水思想は、枯山水や水墨画へと芸術に進化し、 や...
めくるめく和歌の世界

夢窓国師の桜歌/中世の美意識と尊氏讃歌

夢窓国師(夢窓疎石)。 鎌倉末期~室町初期を生きた臨済宗の禅僧で、 天皇から7つもの国師の称号を贈られた人物。 これまで枯山水や幸福論の文脈で紹介してきたけど、 夢窓国師の山水思想 夢窓国師の見た夢/...
日本の美意識

足利尊氏、弱さの強さ/清水寺願文・梅松論

室町幕府の初代将軍、足利尊氏は不思議な人。 湊川の戦い(1336年)で楠木正成を破って上洛し、 比叡山へ逃亡した後醍醐天皇の代わりに光明天皇を擁立。 その2日後にこんな願文を清水寺に奉納している。 こ...
古典に学ぶ人生論

福を求める欲を捨てよ/夢窓国師の幸福論

仏教を学んだ足利直義(尊氏の弟)が「真の幸福とは何か?」と 禅僧・夢窓国師に教えを求めた問答を「夢中問答集」から編集。 仏の教えはなぜ幸福を求めることを抑えるのか?という直義の問いに、 「福を求むる欲...
古典に学ぶ人生論

夢窓国師の見た夢/夢中問答集64話

夢中問答集は禅僧・夢窓国師と足利直義(尊氏の弟)の問答集。 京都・天龍寺で繰り返されたという両者の問答の内容はもちろん、 記録・編集・印刷といった裏方の腕の良さも組み合わさり、 日本における出版の歴史...
文化・思想に潜む「禅」

夢窓国師の山水思想

去年は3度も京都を旅したのに、西芳寺の庭園をまだ見たことがない。事前に拝観の予約が必要で、計画性のない私にはキビシイ…(涙)西芳寺には庭園を作庭した夢窓国師のこんな漢詩が残されてるとか。 仁人自是愛山...
お薦めの本

夢窓国師「夢中問答集」

夢窓国師(夢窓疎石)は、鎌倉末期~室町初期の臨済宗の禅僧。北条家、足利家、南北朝双方の天皇と敵味方分けへだてなく尊敬を集め、まさに「国師」、国の師匠と呼ぶにふさわしい人物。※本来の意味は天皇の師 また...