お薦めの本

今に集中して心を解き放て!/平井正修「忘れる力」

禅にまつわる古典でしきりに訴えられる、「無」になること「捨てる」ことの大切さ。その代表例を示すなら、道元「正法眼蔵」「仏道をならふといふは、自己をならふ也。自己をならふといふは、自己をわするるなり。自...
日本の美意識

禅芸術の引き算の美学。その精神性の背景は?

禅は不思議だ。 腰を下ろして動かず(座禅)、布教活動に動き回ったりしない。 それにもかかわらず鎌倉・室町期以降の日本文化に多大な影響を与えている。 禅の山水思想は、枯山水や水墨画へと芸術に進化し、 や...
世界を読み解く方法

知性の限界を超えるための「不立文字・教外別伝」

禅の「不立文字・教外別伝」とは?禅の教義を特徴を表した言葉として、不立文字(ふりゅうもんじ) 教外別伝(きょうげべつでん) 直指人心(じきしにんしん) 見性成仏(けんじょうじょうぶつ) という4つのキ...
文化・思想に潜む「禅」

坐る文化の空間感覚

禅宗・曹洞宗の祖、道元は「正法眼蔵」のなかで、「参禅は坐禅なり」禅に参ずることは坐禅をすることだ!と宣言し、一切の思想観念を捨て、無から座り直すことが坐禅だと説く。直立二足歩行の歴史を否定?と捉えると...
お薦めの本

仏教に学ぶお金との正しい付き合い方/生田一舟「禅とマネー」

著者は2013年に20年超勤めた三菱UFJ信託を退職、臨済宗の禅僧になってしまった興味深い経歴の持ち主。 お金とはいったい何なのか?どう付き合うべきか?それを仏教の観点から解説したのが今日の一冊。貨幣...
古典に学ぶ人生論

禅の悟りへ至る道「十牛図」

禅の悟りへ至る道筋を描いた10枚の絵と出会った。なるほど!と感じたので、かいつまんでまとめておこう。主に牛と牧人が描かれているが、その意味するところは、牛・・・本当の自分 牧人・・・本当の自分を追い求...
日本文化探究の旅

鎌倉五山・建長寺をたずねて天下禅林!

鎌倉五山や京都五山。歴史の教科書や観光ガイドでは見かけるけど、詳しく知りたくても、今までは本が見当たらなかった。先ごろ東京大学出版会から発売された本がおもしろい。東アジアのなかの五山文化 この時代の禅...
日本の美意識

海外に発信された「禅」/鈴木大拙「禅と日本文化」

英語で世界に発信された日本の美意識といえば、茶道を題材にした岡倉天心「茶の本」(1906)。同じような本が「禅」の世界にもある。鈴木大拙「禅と日本文化」(1938)こちらは海外の大学での講演をもとに書...
世界を読み解く方法

見えない未来は「不立文字・教外別伝」の精神で

禅の特徴を表した言葉として、不立文字(ふりゅうもんじ) 教外別伝(きょうげべつでん) 直指人心(じきしにんしん) 見性成仏(けんじょうじょうぶつ)という4つのキーワードがあるという。私なりにまとめると...
文化・思想に潜む「禅」

禅の「無」が潜む、日本の美意識

この世界を理解するには、目に映る美しさだけではなく、その奥に潜んでいる本質を心で感じることが必要だ。だから真実を捉えるために、まずは真の自分を究明する。そんな流れで日本の文化・芸術に「禅」が絡んでくる...
古典に学ぶ人生論

世間に流されないための禅語

日本の株式市場についてコメントを、なんて言われても…大きな利益と損失が短期間に集中するのが証券市場ってもの。だから市場は普段通り。つられる人の心に問題があるのだ。今、なんとなく収集している「禅語」から...
食文化と美食探訪

食にまつわる禅の教え

数寄の遁世者、西行でさえも、花に染む 心のいかで 残りけん 捨て果ててきと 思ふ我が身に世の中を 捨てて捨てえぬ 心地して 都離れぬ 我が身なりけり捨てても捨てきれない世俗への想いを詠っていた。だから...
文化で読む日本経済

禅林文化から法華文化への転換

禅の思想が日本文化を席巻したのは、足利義政(1449~73年)、雪舟(1420~1506年)のいた、応仁の乱(1467~77年)あたりがピークだったのかも。安土桃山時代に登場する著名な芸術家、狩野元信...
古典に学ぶ人生論

今を信じることの大切さ/僧璨大師「信心銘」

中国禅の系譜は「達磨大師→慧可大師→僧璨大師」と流れる。僧璨大師が残した、心を信じることを説いた銘文「信心銘」。戦前の禅の研究者、鈴木大拙が、「堂々たる哲学詩であり、禅旨の大要はこれで尽きている」と評...
文化・思想に潜む「禅」

不足の美を完成させる禅芸術の7要素

禅は不思議だ。腰を下ろして動かず(座禅)、布教活動に動き回ったりしない。  それなのに鎌倉・室町期の日本文化に与えた影響は大きい。禅の山水思想は、枯山水や水墨画へと芸術に進化し、  やがて世阿弥の能や...
文化・思想に潜む「禅」

雪舟、芸術へ進化する禅の山水思想

日本の文化史は応仁の乱前後で切り分けて説明されることが多い。 枯山水庭園についてもまた同じ。応仁の乱の前…池泉庭園の一局部としての枯山水。 応仁の乱の後…庭全体が枯山水として独立、そして確立。 と作庭...