その名はよく耳にするが、まだ未開拓の日本料理の名店「龍吟」。
最近は龍吟出身のシェフの店も名店として知られるようになり、
- スリオラ(スペイン料理)
- 茶禅華(中華料理)
- ヒロヤ(フランス料理)
ジャンルを超えた広がり方が不思議だ。
そういえば道元の「正法眼蔵」に「龍吟」の巻があった。
「枯木裏に、還、龍吟有りや、また、無しや」
枯木が龍吟を奏でることがあるのでしょうか?と問う弟子に、
「我が道は、髑髏裏に師子吼有り」
師匠は、私の頭の中に師子吼が聞こえているよ、と答える。
そのまま受け止めると奇妙な問答でしかない。
いろいろな読み方があるようだが、
- 枯木…一切の煩悩を断ち切ること
- 龍吟…生命活動の本質
- 師子吼…釈迦の説法(ここでは龍吟と同じ意味合い?)
の比喩表現なのだろうか?
禅の龍吟を物事の本質と捉えるなら、
日本料理の龍吟もご主人が料理の本質を伝えてきたからこそ、
そこで修行した料理人が様々なジャンルで腕をふるっているのだろうか。
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