「世界一の朝食」が食べられるホテルが神戸にある。
どこかで見聞きしたのをぼんやり覚えていて、
近くを訪れる機会があれば、行ってみたかった神戸北野ホテル。
実際にいただいてみると、もちろん美味しかった。
でも「世界一」かと問われると、もっと上がありそうだけど?
と疑問に思ったが、よくよく調べると「なるほど!」な由来があった。
神戸北野の支配人で料理長の山口浩氏の師匠は、ベルナール・ロワゾー氏。
フランス・ブルゴーニュ地方にオーベルジュ「ラ・コート・ドール」は、
ロワゾー氏がオーナーの時代にミシュラン三つ星を獲得する。
そしてロワゾー氏が自身の提供する朝食を「世界一」と豪語していた。
ラ・コート・ドールで修行した山口浩氏が神戸北野ホテルを開業する際、
師匠であるロワゾー氏から朝食のレシピを贈られて話題になったのだとか。
これが神戸北野ホテルの「世界一の朝食」の由来。
ロワゾー氏の朝食へのこだわりは次のようなもので、
- 焼きたてのパン…香り高い高品質なバターを使い、最高の状態で提供する
- 搾りたてのジュース…飲む直前に果実を絞り、フレッシュさを極限まで高める
- 自家製コンフィチュール…砂糖の甘さに頼らず、フルーツそのものの風味を閉じ込める
今でこそ高級ホテルの朝食では当たり前になりつつあるが、
20世紀末には驚くほど贅沢な朝食だったのだ。
これが旅先で美味しい朝食がいただけるようになる転換点だった。
そんな歴史を日本でも体験できるのが、神戸北野ホテルなのだ。
ちなみに、この朝食のボリュームはかなりのもので、
両隣の20歳ぐらい年上の御夫婦はほとんど食べられなかった様子。
40代のうちに訪れることができてよかった。
最後に三つ星を失うことへの重圧で自殺したシェフもいる、
という話をよく見聞きしてきたけど、このロワゾーさんだったのか!
ラ・コート・ドールは、1991年から三つ星を獲得し続けていたが、
2003年度版の「ゴエ・ミヨ」で三つ星に値しないと酷評され、
ミシュランガイドの発表1ヶ月前に自殺してしまったらしい。
彼の死後発表されたミシュランガイドでは三つ星を維持していた。


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