昨今の円高に対して、政府・日銀の無策に批判が集まってる。
でも、日本らしい行動なので、まぁ仕方ないか、とちょっと微笑んだりして。
まず日本は、リスクに対する考え方が、欧米とはだいぶ違うんだよね。
日本は、台風や地震など、どうにもならない自然災害が多く、
リスクを切り離すのではなく、リスク(自然)と同化することを選んだ民族。
その一方、西洋ではギリシア哲学以降、神・自然・人と切り分けて考えてきた。
だから、様々なリスクを切り離してコントロールできると思ってる。
災害(今回は円高)をなんとなく受け容れる日本と欧米の違いはたぶんココ。
このあたりの話については、最近の記事でも書いたとおり。
・ オフチンニコフ「一枝の桜」(10/04/08)
・ 日本に一貫性なんてない。それがなにか?(10/06/10)
また、日本の様々な局面で見え隠れする無常観。
円高も円安もどっちも長くは続かないさ、ってどこかで達観しているのかも。
外貨建て運用資産の目減り具合を目にすると、国の無策を批判したくなるけど、
仕事があって、「強い円」で給料がもらえてれば、それでいいんじゃない?
私は現在・未来と収入の見通しが真っ暗だから、すごく不安だけど(笑)
最後にオマケで、自然と同化した日本独自の美意識について。
「日本人の至高の美は、自然にあって自然の中に美を見出す姿勢を常に貫いてきたところにある。自然に対する人間の敬虔な態度を謙虚な心、優しさと捉えながら、優美という美意識に昇華させていったのではないだろうか。この自然への優美な心が『雅』なのである。」---三井秀樹「かたちの日本美」P18より
コメント
まろさん、こんにちは。
日本は自然と共生。
欧米は自然と対立。
むかし、国語の教科書かなんかでそういう話を読んだ気がします。
そういうところから、自然に神が宿るという宗教観が生まれたんでしょうかね。
> 日本は自然と共生。
> 欧米は自然と対立。
庭園の作り方も、これがよく現れているかも。
左右対称が命の欧米と、どうやったら自然を表せるか苦心する日本。
突然ですが、今、クラブツーリズムの宇宙旅行のサイトを見たら、20万ドルでした。(無重力体験4分で(@_@;))
今の85円で換算すると1700万円、それが110円になると2200万円。
500万円も違います。
2011年の実施予定ですが、いつ払うんでしょうかね?
そうなんです。
今、日本企業って他国の企業より、手元に現金をたくさん持ってたりするので、円高に乗じて海外企業を買収したり、海外に工場を建てたり、いろいろと海外に出て行くにはお買い得な時期なんです。
なんとなく、日本企業が海外に出て行く最後のチャンスなんだろうな、って感じてます。