著者の名前に見覚えがあったので読んでみた一冊。
著者の本を読むのは2冊目。
前回に続き、世界を読み解くための方法論が詰め込まれた一冊。
未来を考察するためのフレームワーク
-
重大性…ある状態を引き起こすことで付加される平均的な価値は?
-
持続性…引き起こされた状態が持続する期間は?
-
偶発性…該当する行動を取らなかった場合、その状態が持続する期間は?
重大性、持続性、偶発性をかけ合わせると、ある状態を引き起こすことの長期的な価値が導き出される。
アイデアの発見は難しくなっている?
-
技術進歩の全体的な水準を倍増させるには、その前の倍増時と比べて4倍の研究活動が必要になる
-
アイデアの発見が難しくなっていく = 科学機関がどんどん完了的で非効率になっていくことの表われ
-
これまでは研究者の数の指数関数的な増加が、進歩が難しくなっていく傾向を穴埋めしてきた
-
人口の絶え間ない増加と、研究活動に従事する人々の割合の増加は、やがて終わる
文明の滅亡をどう評価すべきか?
-
文明の滅亡は、本来生まれてくるはずだった人の存在を奪うこと
-
幸せな人生が存在しなくなることが道徳的な損失
バタフライ・エフェクトの捉え方
タイムトラベルの物語では、過去の小さな行動が現在の極端な変化につながることが多い。しかし、今日の小さな行動が、未来に劇的な影響を及ぼす可能性について考えることはめったにない。
未来に関して深い不確実性を感じる理由
-
一部の問題は大きなメリットとデメリットが混在し、それぞれをどう重み付けすべきかがよくわからないから
-
私たちが認識しているさまざまな懸念点を比較評価するだけでなく、私たちがまだ考えてもない懸念点も考慮する必要があるから
-
たとえある結果を引き起こすのがよいことだとわかっていたとしても、それを予測どおりに起こすのは、非常に難しい場合があるから
コメント