ハイゼンベルクの不確定性原理

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物理学のことなんてさっぱり分からない。

でも運命や偶然について考えるうちに遭遇したので覚え書き。

イアン・ハッキング曰く「決定論の浸食」が起きる直前、
フランスにピエール=シモン・ラプラスという数学者がいた。
ナポレオン政権時代、1ヶ月間だけ内務大臣も務めた人物だ。

ラプラスはすべての事象の1つ1つは明確な原因によって起こるのだから、
正確な計算が可能なら、この世に偶然も運命も存在しないと説いた。
また彼はそれが計算できないのであれば人間の知性不足と考えた。

そしてすべての計算ができる存在は「ラプラスの悪魔」と呼ばれる。

この悪魔に致命傷を負わせたのがハイゼンベルク不確定性原理

粒子の位置を測定しようとすると、その行為が対象の速度を変化させ、
速度の測定値に不確定性を生んでしまい、測定精度に限界が出る。

話を簡単にすると、2つの値の関係性を測定しようとしたとき、
一方の値をはっきりさせればさせるほど、
他方はそれに反比例して不確実性を増していく
、というもの。

ラプラスの悪魔、つまり自然現象に因果律が存在するためには、

  1. すべての粒子の初期条件が完全に分かっていること
  2. 粒子間の衝突模様が100%性格に予測できること

が必須条件。

このうち1.の条件が不確定性原理によって崩されたってこと。

不確定性原理を一般的な言葉に要約するなら、
過去・現在の延長線上に未来があることを否定したってこと?

でもこれはあくまで自然現象の話。人には脳があり心がある。。。

つい最近、小澤正直氏(名古屋大学教授)が提唱した式を
長谷川祐司氏(ウィーン工科大学原子核研究所)が実証し、
ハイゼンベルクの不確定性原理を破る測定が可能と分かったとか。
そろそろ脳の限界がきたので、今日はこの辺で。

参考文献など

都筑卓司「不確定性原理-運命への挑戦」

日経サイエンス・ホームページ「小澤の不等式」

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