ボルヘス「砂の本」。インターネット空間に似ている。

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ガブリエル・ガルシア=マルケス「百年の孤独」が文庫化される。
そんな話を耳にして、この機会に読むべきか?と思ったが、
長編小説は苦手だから、同じ著者の短編集はないかなと探した。

でも何かが間違って、図書館で借りてきてしまったのが
ホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編集「砂の本」。
書かれた年代と著者が南米というのは同じなんだけど…

本書のタイトルになっている「砂の本」は、

  • 一度開いたページに二度と戻ることはできない
  • 本からページがどんどん湧き出てくるよう
  • 最初のページも最後のページも見つけることができない
  • ページ数をあらわす数字はまるでデタラメ

というような奇妙な本を描いた短編小説。

砂の本ってなんだかウェブサイトやブログみたい。
訪れるたびに新しい記事が増えている感じが。
まぁ更新頻度がGoogle検索の評価対象になる?みたいな、
真偽の分からない話が影響しているのかもしれないけど。

「砂の本」が書かれたのは1975年か。
そういえば、星新一声の網(1970年)にも、
未来を予見させるような内容が描かれていた。

こういう不思議に出会えるから、たまには小説を読まなければ。

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