ウイルスに踊らされたチューリップ・バブル

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チューリップ・バブル。
17世紀のオランダで起きた世界で最初の経済バブルだ。

山内一也「ウイルスの意味論」を読み進めていると、
このバブルにはウイルスが一役買っていたという。

かなり昔に読んだ本も探して確認したが(P100に記述があった)、
当時熱狂的に売買されたチューリップの品種はこの本の表紙のように、
花びらが単色のものではなく、縞模様のものだった。

しかしこの模様はチューリップモザイクウイルスに感染し、
花弁へのアントシアニン色素の蓄積が阻止されるために生じていた。

当時の人はそんなことを知る由もなく、
どんな花を咲かせるかも分からない球根の状態での売買に熱狂し、
1637年には1個3000ギルダー(≒金32kg≒今の3億円)の最高値を付ける。

ウイルスによって、このような経済的な混乱に陥った時代にもあった。
ちなみにウイルスによる変異だと判明したのは1928年だった。

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