なかなか終わりの見えない復習メモ。
に続く4作目。
「メビウスの輪」のように表が裏であり、裏が表でもある。
表・裏を分けているようで、本質的には表裏一体というように、
はっきり境界を引かないところが日本的だと私は認識しており、
- 神仏…土着の「神」と渡来の「仏」に優劣をつけず、神宮寺や神前読経で神仏習合。
- 歴史…「冥」と「顕」のせめぎ合いの中で歴史が生まれる(慈円「愚管抄」)
- 茶道…村田珠光「和漢のさかいをまぎらかすこと肝要」。表千家・裏千家。
- 主客…主客未分を追求する禅・茶道・西田幾多郎。
というような特徴がすぐに思いつく。
松岡正剛さんは「境界に対するデュアルなセンス」と呼び、
こうした価値観を担ってきた根幹には言語があると指摘していた。
- けっこう…素晴らしい or お断り
- かげん…いい加減の良し悪し
という例をあげた上で、
「私たちは価値観をデュアルにするために、コンテクスチュアルな社会文化というものを瞬間的に想定をして、その要素とかその場面とか場合とか組み立てとか、価値観の複合性というものを見抜く、なんとなくだけどそういうようなことをやってきたのではないか。」
その代表例として、貴族社会で最も重要な価値観だった「あはれ」が、
武家社会になって滅びず「あっぱれ」としてよみがえったことをあげていた。
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