日本人の貯蓄好きは文化ではなく遺伝子によるものか?

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以前「本日のスープ」の連載45皿目で、
日本に投資を文化として根付かせるために何が必要か考えるなかで、

「文化史の観点から見ると、日本には投資も貯蓄も文化として存在しているが、今がたまたま貯蓄の意識が高めに出てきている時代、という認識を持っている。」

歴史や文化を読み解くことで何かが見えるのでは?という書き方をした。

でも「文藝春秋SPECIAL 2017年夏号 (脳と心の正体)」を読んでいると、
日本人は遺伝子的に将来不安が強く、それが貯蓄に走らせるのでは?
と感じさせられる研究結果が示されたので以下にメモしておく。

前提

人の幸福感には神経伝達物質セロトニンが関係している。

具体的にはセロトニントランスポーター(セロトニンを運搬する遺伝子の型)の
数が多ければ幸福感が高く、数が少なければ抑うつ傾向が現れるとされる。

日本人の遺伝的特徴

日本人はセロトニントランスポーターの数が少ない人がとても多い。
その数が少ない遺伝子S型と数の多い遺伝子L型に分類され、

  • 日本…S型81%、L型19%
  • アメリカ…S型43%、L型57%

S型が8割を超える国は日本だけで、世界一不安になりやすい性質がある。

遺伝的な特徴がもたらすもの

日本人の遺伝的な特徴は下記のような形で現れるという

  • 自殺者が多くなる
  • 将来への不安から勤勉になる
  • 秩序や安定を好み、同調性が高くなる(妬みや過剰制裁にもつながる)
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