偶然とリスクの諸相

お薦めの本

ダンカン・ワッツ「偶然の科学」

著者は複雑系社会学の第一人者。(スモールワールド理論で有名) 社会で起きる出来事は、すべて後付けでしか説明することができず、 過去と未来をつなぐものは「偶然」であることを解き明かす。 ちなみに原題は、...
日本の美意識

偶然の扱い方/歴史・文化から見る日本のリスク感覚・3

前回の「時の捉え方」に引き続いて、今日は「偶然の扱い方」について。ここは私がいったん投資の話をやめることにした理由のひとつかな。 西洋文化は当初から「偶然」に対して寛容ではなかった。ギリシア哲学は、世...
日本の美意識

時の捉え方/歴史・文化から見る日本のリスク感覚・2

初回はおおざっぱすぎたから、テーマを決めて少しずつまとめてみる。今日書いてみたいのは「時の捉え方」について。 頭の中をうまく表現できるか分からないけど…投資理論やMBAとか触れてみて感じた、欧米の時の...
偶然とリスクの諸相

想定外はどこからやってくる?

いつからなのかな。今の社会は「思い描いた未来」と「やがて起きる現実」との溝を、「想定外」という言葉でしか埋められなくなってしまった気がする。 原発の問題は本当に人災?文明自体に命が宿り、人にコントロー...
偶然とリスクの諸相

歴史・文化から見る日本のリスク感覚

今日の日経朝刊に、失敗学の東大名誉教授の畑村洋太郎氏が 見たくないものは見ない。考えたくないことは考えない。米国は考えようと努力する国。日本は考えないままにしておく国。 というコメントを寄せていた。そ...
世界を読み解く方法

人生は偶然の積み重ねだけど

いつからだろう。人が人生の運・不運の原因を、偶然のまま放っておけなくなったのは。 偶然起きた過去を、後付け解釈によって、必然や運命に変換してしまう。私たちの脳が発達するにつれて、規則性を強く望むように...
しあわせのかたち

セレンディピティ(2つの偶然の出会い)

「セレンディピティ ”serendipity”」ってことば、知ってますか? 探しものをしているときに、探している以上のものを発見してしまう。そんなふとした偶然や幸運を自分に引き寄せる能力。それがセレン...
偶然とリスクの諸相

偶然を運命と感じてしまうのはなぜ?

なぜ私たちは、まぐれを実力と、たまたまを運命と感じてしまうのか?投資の世界ではタレブ氏が、カール・ポパーの哲学などを手に斬り込んだ。もっとおもしろいことになりそうなのが「松岡正剛の千夜千冊・連環篇」。...
偶然とリスクの諸相

数学・物理学と経済学の食べ合わせは悪い

昨日の記事を書いたすぐ後に、NHKの特集「マネー資本主義」を見ていたら、またアンドリュー・ロー教授と遭遇。経済学と脳科学との融合を試みている?番組では金融危機に関わった3人が取り上げられていて、比較す...
偶然とリスクの諸相

フランク・ナイトの「真の不確実性」

「サブプライムという過去に経験したことのない領域での損失の拡大は、経済学者フランク・ナイトのいう「真の不確実性」に属し、市場の疑心暗鬼を増幅する。」※ 今週の日経朝刊1面(11/21)より。 フランク...