失われた20年? いや100年は失われている

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リーマン後、しばらくの間はこれまでの資本主義を軌道修正しなきゃ、
というような風潮があったように感じたけど、今はどうなんだろう。
具体的なイメージがわかなくて、みんなあきらめちゃったのかな?

私は今年、渡辺京二「逝きし世の面影」って本に出会ったから、
みんなが探し求めているのは、外国人の目に写った幕末の日本では?と。
貧しくても、気高く、幸せそうな日本人の姿に驚愕した欧米人。
当時から気品や幸福は富とは切り離せない、って考えられてたからだろうね。

でも残念ながら日本はその後、欧米を啓蒙するのではなく教化されてしまう。
明治の日本人は、江戸以前の日本を恥ずかしいもの、と捨ててしまい、
さらには第二次大戦後は、戦前の歴史は恥ずべきもの、との歴史教育。
長い期間で、大きな視点で、自国を見つめられない負の連鎖、みたいな…

今、私たちは戦後の経済史だけを切り抜いて「失われた20年」と嘆いてる。
でも、国土が狭く、人口も少ないこの国が経済大国って、それ自体が奇跡だ。
こんな恵まれた環境で、不満を感じてしまう私たちは、
100年以上にわたって、何か大切なものを失い続けてるのかもしれない。

まずは過去の日本に、ちゃんと目を向けてみようよ。

逝きし世の面影 逝きし世の面影
(2005/09)
渡辺 京二
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※おまけ…日本並みの消費社会を支えるために必要な地球は2.3個(WWF)

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