ロジックだけじゃ未来は見えない

この記事は約2分で読めます。

予測は願望にすぎない」でもボヤいたけど、論理(ロジック)って何なんだろう?
約10年前には「ロジカル・シンキング」って題の本がベストセラーにもなった。
原因と結果をリンクさせるのは、17世紀のデカルトあたりから始まったのかな?

でも、今日真実であることは、明日も真実だろうと考えてしまうものだけど、
私たちの脳が数列みたいな規則性を望んでいるだけで、現実はそうはいかない。
非連続な変化、ヨコ文字用語だとパラダイム・シフトが未来を決めてしまう。
だから過去の出来事に対して後付けの論理的解釈をつけても、未来は見えない。

キルケゴールが残した言葉、

人生はさかのぼって理解されるものだ。だが、人生は時間を下って生きなければならない。

の意味がなんとなく分かる。

また、後付けの解釈って、意外と言い訳探しが目的だったりしない?
たとえば、金融市場で失敗の原因探しに奔走している時とか…
投資実行後に入ってくる情報に対し、自説の正しさを示す情報は簡単に信じ込み、
自説に反する情報は注意深く分析し、偶然やデータ収集の誤りと思い込む。
行動ファイナンスの本なんかに出てくる「追認のバイアス」ってやつ。
※このあたりの細かい話は→関連記事「損切りできない投資家心理」(09/10/14)

結局のところ、人間が合理的な生き物である、って前提の上でしか、
いわゆる論理的思考(ロジカル・シンキング)は通用しないんじゃないかな。

でも、論理的な分析を全部ポイっとするのも変だから、ドラッカーが語ったように、

デカルト以来、重点は論理的な分析に置かれてきた。これからはこの論理的な分析と知覚的な認識の両者が必要とされる。

って論理と感性のバランスが大事なんだろうなぁ。。。

※参考文献: 上田惇生「ドラッカー 時代を超える言葉」

コメント

  1. うさみみ より:

    こんばんは。
    自分の信じたい理屈をより好みしてしまうのが人間の性ですよね。
    ここ5年で自認しました。

  2. まろ@管理人 より:

    自分をどこまで信じられるかで、人生が変わったりもします。
    本当に難しいです。。。