日本が得意とする創造法。まねる、くずす、みたてる、かさねる。

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日本は少子高齢化やデフレ等々、課題先進国家だから、
世界のモデルになれるはず!なんて話を昔はよく見聞きした。
でも、世界に先駆けて何かを示すことができただろうか?

明治維新以降、欧米の背中を追いかけるばかりで、
先頭を走るのは慣れていなかったから、と考えがち。

でもより深く歴史を振り返ると、お手本とすべきモデルを、
「まねる」「くずす」「みたてる」「かさねる」ことが、
日本の伝統的な創造法だった
から、
一から何かを生み出すのは、あまり得意でないのでは?

そんな事例をすぐに思いつくかぎり並べてみると、

  • 真名(漢字)をくずして、仮名(ひらがな)を創る。
  • 隋や唐の長安をまねた平城京平安京
  • 京都を見立てた江戸の街づくり。(上野の山を比叡山、不忍池を琵琶湖に見立てる)
  • 本歌取り。過去の名歌の表現を用いて新たな歌を詠む。
  • 守破離。既存の型を守り、型を破って外に出て、型を離れて新たな型を生む。
  • 襲名。代々継承してきた家の芸風を引き継ぎ、自らを先代にかさねる。

世界地図を90度回転して日本の立ち位置を見れば
外から次々と新しい文物が押し寄せてきたのだから、
日本の方法にこうした型が多いのは当然と言えるだろうか。

また、日本経済が元気がないと言われるようになって久しいが、
高度経済成長期は、あの時代に必要な経済成長の技法が、
上記の様な日本の伝統にピッタリはまった希有な時期だったのかも。

オマケで真名・仮名の例は、日本にとってのグローバル化とは何か?
そのあたりを考えていくための良い事例なのではないかと思う。

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