あなたのお金が誰かの命を奪うかもしれない

大ざっぱな表現をすれば、株式市場はストレス解消目的に利用する人から、
財産を形成したい投資家へお金が移動する。それで完結するようなところもある。
もちろん景気や年金に影響はあるけど、参加者以外の人に深刻な影響はない。
でも、オルタナティブ投資ってのは、伝統的な株式や債券とは性格が違い、
投資に全く関わっていない一般人の生活に影響が及んでしまう。

ちと前置きが長くなったけど、商品市場、特に穀物の高騰を問題視してるわけ。
ドルの信用力が低下したから、リスク回避のために商品市場へお金が流れてる。
なんて説明がなされるけど、そのせいで食べ物の値段が上がっちゃって、
貧しい国の人たちは食べるものに困ってる。食糧危機の寸前のとこだよ。
商品投資で回避されたリスクが、なんと貧しい国へ生命のリスクとしてかぶさった!

先ごろ金融商品取引法が改正され、個人投資家でもETFなどを通じて、
簡単に商品市場へ投資ができるようになるだろう。でもちょっと待って。

あなたが投じたお金が地球のどこかで誰かの命を奪うかもしれない。
そこまでして自らの投資リスク分散を図ることは人として正しいのか?
今まさに投資家の品格や良心が問われている!

コメント

  1. とよぴ~ より:

    パチパチパチ(拍手)
    まさにその通りだと思います。
    そして自分さえ儲かればいいやって発想が回りまわり回って・・・。
    自分の首を絞めるんではないかと脳内では妄想しています。
    商品先物市場は仮想現実っぽい感覚で売買されますがスーパーの陳列棚にある商品の値段は現実ですから

  2. Alpha より:

    まろさん、
    おっしゃる様に実際問題として、農作物の価格が上昇して、一部の国では社会問題化している様です。WSJでも1ケ月くらい前に特集の記事が組まれていました。今日のWSJの一面にも、"Inflation’s Bite Worsens Around World"(http://online.wsj.com/article/SB121314183785962563.html)と言う記事が掲載されているのですが、これは、インフレが新興国の人々の生活を脅かす・悪化させていることについての特集記事です。
    企業のあり方として、倫理面も重要である、と良く言われます。単に、お金をもうけできれば良い、といった利潤だけを追い求める様な企業は一時的に繁栄しても、長期的には衰退していくものだと思います。
    投資家についても、このことはあてはまると思います。原油、商品の高騰は、インフレを引き起こし、実経済に悪影響を与えます。一時的に商品等で利益を上げたとしても、景気の衰退によって、ほとんどの投資による利益は得られにくく、あるいは、ネガティブになると思います。結局、単に利潤を追求したつけは、投資家自身に跳ね返ってくると思います。
    私も、まろさんのおっしゃる点、投資家の良識、倫理面の重要さについては、全く同感です。
    個人的には、Fedの政策-ある程度極端な言い方をすれば、特定の産業(ウォールストリート)を助けるために必要以上に低金利政策をとっている-の責任も大きいと思います。米国の低金利政策により、ドル安をまねき、それが商品先物の高騰のまねいている側面もあります。ECBは、インフレに主眼を起き、金利をずっと据え置います。EUの一部の地域では不動産市場が変調をきたしてきている兆候が見られる様ですが、インフレに主眼をおいて確固たる対応をする姿勢をTrichet氏は明確にしています。(バーナンキ氏はFed議長就任前から強調していた、インフレターゲットの金利政策はどこかへいってしまった様ですよね。)
    ただ、結局歪んだ政策や投資行動は、長期的には経済の大きな流れの中で、最終的には是正されるので、経済的には問題ないと思うのですが、おっしゃる様に、(投機的な行動が)資源インフレや商品の高騰をさらに加速させ、それにより、貧しい国の人々の命が脅かされる様になってしまうのは、非常に大きな問題だと思います。
    長くなってしまいましたが、倫理面、良識的な見地からの投資を行うべきとの考えは、私もまったく同感です。さすが、まろさんらしい、素晴らしいエントリーでの問題提起だと思いました。

  3. まろ@管理人 より:

     まぁ金融の世界から見れば、こんなこと書いても「じゃあ勝手に商品先物でも信用売りでもやっておれ」という反応が普通でしょう。また消去法の末に資本主義が一番いいってことになってるから、今目の前に起こっていることが正当かつ正義なのかもしれない。
     でも私は金融のことはよく分からないから最近は「人の不幸の上に成り立つ幸せなんてイヤだ」ってシンプルに考えるようにしています。人は知らないうちに、誰かの犠牲の上に生きているのかもしれませんが、商品投資みたいに簡単に幸・不幸が分かってしまうものだけはなんとしても避けたい。
     そんなキレイ事言っておバカさん。ってクスっと笑われるのがオチだと思っていたら、暖かいコメントをいただけてとても嬉しいです。しかもお二人とも相互リンクのブロガーさん、というところがなお嬉しい♪
     Alphaさんご紹介のWSJの記事、読んでみましたが、そうそう最近は景気が悪くなりそうだから利下げ、って方にばかり目がいって、本当に基本的なこと、
    "The typical way to fight inflation is to raise interest rates."
    が忘れられてますね。金利が上がると次は何が起きるのかなぁ。。。

  4. 空色 より:

    こんにちは。
    私も商品、特に農産物価格の高騰は懸念しています。
    アフリカ等では食料不足が原因の暴動等が起きているようですし、深刻な問題ですよね。
    ところで、そもそもの話で恐縮ですが、まろさんが、商品価格の高騰の原因は投機マネーだとお考えなのはどうしてでしょうか。
    そのような報道があるのは承知していますが、他方で、実際には投機マネーの影響は限定的で価格高騰は需給ギャップを反映したものだという報道もあり、個人的には、後者の意見の方が正しいのではないかと考えて先行きを懸念しています。
    価格高騰は需給ギャップを反映したものではないかという私の考えに確固たる根拠があるわけでないのですが、まろさんのお考えの背景等についても御紹介いただけたら参考になります。

  5. まろ@管理人 より:

    穀物関係の高騰は、もちろん投資家のお金のせいだけじゃないと思ってます。農家がバイオエタノールが儲かるからと、穀物作るのを辞めてさとうきび畑に切り替えたからかもしれない。温暖化による気候変動で世界の収穫量が減ってしまっているのかもしれない。
    ただ現状、商品市場は市場規模が小さいために、少しのお金が流れ込むだけで暴騰してしまいます。今は小さな器にみんなでドバーってお金を注ぎ込んでいる印象で、投機マネーが価格高騰を演出している面もあると思います。需要に関係のないバブルの部分はいずれ消えるはずだから、貧しい国の人々にちょっと待ってね、というのは酷な話。
    投資家が参加する市場にバブルは必ず起きてしまうもの。商品市場は食料事業に関わる者以外は手を出せないようにした方がいいんじゃないかなぁ。。。