世界に発信された日本の桜観-武士道、茶の本

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読むべき日本の名作は?」という質問には引き続き、

1900年前後の葛藤の中で、英語で本当の日本を伝えようとした、

をオススメしている。

逝きし世の面影」にも描かれた江戸以前の日本の美徳が消えていく…。

その焦燥感・切迫感から、この時期に固まって名作が生まれたのだろう。

最近、桜について調べているから、「武士道」「茶の本」の桜をピックアップ。

Chivalry is a flower no less indigenous to the soil of Japan than its emblem, the cherry blossom.

(武士道は、日本の象徴である桜に並ぶ、日本の土地に固有の花である。)

Some flowers glory in death - certainly the Japanese cherry bloossoms do, as they freely surrender themselves to the winds.

(花によっては死を誇りとする花もある。日本の桜はいさぎよく風に身をまかせて散っていくのだ。)

新渡戸も天心も、日本が軍国主義に傾く憂いを訴えたはずなのに、

彼らの描いた桜観は「お国のために散る」へつながってしまうような。

なんとも皮肉な話。たぶん桜に死を見る、というのは違うんじゃないかな。

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