まほろば・うるはし・うまし/古代人の日本観

暑さゆえに移住の話をすると「どこの国へ?」と聞かれる。
私は日本より良い国はなんかあるわけない!と思ってるけど、
(とくに「食」の面で→ミシュランガイドの星の推移や国際比較
世間一般にはどんよりした空気がただよっている。
思えば古代人は素直に自国の素晴らしさを歌っていた。

大和は 国のまほろば たたなづく
青かき 山ごもれる 大和うるはし

古事記に描かれた大和の情景を讃えたヤマトタケルの歌。
「まほろば」「うるはし」は素晴らしい、美しいという意味。

大和には 群山あれど とりよろふ 天の香具山 登り立ち 国見をすれば 国原は 煙立ち立つ 海原は 鴎立ち立つ うまし国ぞ 蜻蛉島 大和の国は

万葉集に収録された舒明天皇(593-641)の歌。
天の香具山から大和を見下ろした天皇が「うまし」と自画自讃。

両方とも日本の風景への憧れが込められた讃歌。
時代や風景が変わったとしても、

  • 四季のうつろいとともに姿を変えていく自然の美しさ
  • その自然の美しさに素直に感動する心

が今も変わらず日本の誇るべき「国のまほろば」なんだ。