昨年2022年にノーベル物理学賞を受賞したアントン・ツァイリンガー博士。
その著作「量子テレポーテーションのゆくえ」を読んでみたが、
あまり理解できず、ある面での知能の衰えを感じさせられた。
量子もつれが未来の技術開発の土台?
正しいのかよくわからないが雑感を箇条書きしておくと、
- 「量子もつれ」という直感的には納得しがたい相互作用が量子の世界にはある。
- 量子もつれ状態にある離れたふたつの光子うち、ひとつの光子を観測すると、もう片方の光子の状態が決まる。これが「量子テレポーテーション」?
- 世界で初めて光子の量子テレポーテーション実験を成功させたのがツァイリンガー博士。
- ハイゼンベルクの不確定性原理により、テレポートしたい対象の完全な情報を手に入れることはできない。ならば情報を観測・特定せずに送ってしまえばよい。という流れのなかで量子もつれの話に展開するがここが理解できなかった。
- 量子テレポーテーションが量子コンピューターや未来の暗号化技術の開発の土台に?
- 人間の瞬間移動の手段としてのテレポーテーションの話ではない。量子もつれ状態にある人間は作れないから。
- 量子界隈をめぐると、客観とは何か?そもそも存在するのか?といった疑問や、情報とはどこまでの範囲を含んだものなのか?という疑問で頭がこんがらがる。
流動性知能と結晶性知能
最近、気になること。
自分にとって未知の分野を学ぼうとした時に、
なんだかうまく頭に入ってこないことが増えてきた。
後先考えずに飛び込んでしまってもなんとかなる。
そうした能力が少しずつ衰えてきている実感がある。
現在、私は45歳。
レイモンド・キャッテルの説いた流動性知能の衰えか?
- 流動性知能…新しいアイデアを考え出したり、新しい方法で課題を解決したり、新しいことを学習したりするための知能
- 結晶性知能…学校での学習や社会での規範など、経験によって培われる知能
流動性知能は10代で急激に発達するが、20歳前後をピークに下がっていく。
逆に結晶性知能は経験を積んで、年を重ねれば重ねるほど高まっていく。
既存の知識・経験を組み合わせればたどり着ける新しさ、
みたいな話なら衰えを感じないのは、結晶性知能のおかげ?
少しでも興味を感じる未知の世界があるのなら、
30代までには一度触れておくことをオススメするよ。
コメント