サウジアラビアはサッカーで何を目指しているのか?

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最近サッカー界の選手移籍でサウジアラビアの存在感がすごい。
移籍金・年俸がの金額が大きすぎて、もう分からん。
一時期の中国リーグで動いていた金額も凄かったが、
サウジに移籍してくる選手の方がレベルが段違いに上。

まずサウジの政府系ファンドが保有するクラブと、
それぞれのチームに所属する有名選手をまとめておくと、

  • アル・ヒラル(サウジ1部)ネイマール、クリバリ、ミリンコビッチ・サビッチ
  • アル・イテハド(サウジ1部)ベンゼマ、カンテ、ファビーニョ
  • アル・ナスル(サウジ1部)C・ロナウド、ブロゾビッチ、マネ
  • アル・アハリ(サウジ1部)フィルミーノ、マフレズ

当初は同じくサウジの政府系ファンドが保有する、
ニューカッスルへレンタル移籍させるのかと思ったが、
どうもそういうことではないらしい。

サウジが何を目指しているのか、いろいろ情報を見聞きして、
今の時点でこういうことかな?と感じたことをメモメモ。

まず第一にアラブ諸国に共通する課題として、
石油輸出に依存する国家運営の未来をどうするのか?

そしてサッカービジネスにおいて、中東の盟主を自負するサウジが、
UAEやカタールに遅れをとっている焦り
があるのかなと。

UAEの動向

UAEの王族ファンドが保有するシティ・フットボール・グループが、
傘下のマンチェスター・シティがついに欧州CLで悲願の優勝。
複数のサッカークラブ経営の最先端を行くイメージだ。

カタールの動向

つづいてカタールは2022年W杯の開催が2010年に決定し、
2011年にカタール投資庁がパリ・サンジェルマンを買収。
サッカーを通じてヨーロッパとの政治・外交的な繋がりを深めていった。

2017年にサウジ、UAE、バーレーン、エジプトが共同で、
カタールとの国交断行を宣言するという事態も起きたが、
2021年に国交正常化することで決着。 2022年W杯も無事開催され、
このあたりの国難からの脱却に、サッカーが多少は絡んでいたのでは?

こうしたUAEやカタールの成功を受けてサウジが目の色を変えた?

中国サッカーのバブルとその崩壊

オマケで中国サッカー界の盛衰をごく簡単に振り返っておく。

はじまりはサッカー好きと噂される習近平が2014年に、
スポーツ業界を8,000億ドル以上の産業にする!との方針を発表。
ここから数年間、中国サッカー界のバブルだった。

しかしCOVID-19襲来を機に暗転する。
2020年に不動産向け融資の規制強化されたことで、
不動産会社がオーナーのクラブチームは大コケ。
たしかリーグ優勝をしたチームが翌年に解散するような事例もあったと思う。

2021年にサッカー協会が、クラブ名から企業名を外す規約を制定。
これを機にクラブチーム経営への関心が薄まっていく。

そして今年2023年は汚職・腐敗撲滅の一環で、
中国サッカー協会副会長や元中国代表監督が逮捕される事件も起き、
中国サッカー界のバブルは完全に終わったと考えられる。

中国は当初は国家が方針を立てたものの、
サッカー界で実際に資金を動かしていたのは、
不動産ビジネスで莫大な富を得た富裕層だった。

一方の現在の中東は国を挙げての投資のため、
中国のように短い期間で消えていくことはないと思われるが。。。

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