地元食材にこだわるレストランの源流? 志摩観光ホテルの高橋忠之料理長。

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COVID-19の襲来以降、旅は箱根と伊豆ばかりだったが、
そろそろ遠出して、日本文化探求の旅を再開したいなぁと。

実はまだ伊勢神宮を訪れたことがないので、
伊勢参りとセットで志摩観光ホテルに泊まってみたい。

そんなことを考えていたら、だいぶ昔のおもしろい本に出会った。

1986年に出版された「対談 料理長」。
伝説的な二人のホテル料理長の対談集だ。

  • 村上信夫(1921~2005)…1958~2005年に帝国ホテル料理長

  • 高橋忠之(1941~2019)…1971~2001年に志摩観光ホテル料理長

村上さんが志摩観光ホテルに訪れて行われた対談の章では、
高橋さんが繰り返し、地元食材へのこだわりを語っていて、

「私の料理は、志摩という風土の料理だという主張。海をさぐることによって、魚の住む世界を知り、魚の生態を知り、栄養素を分析する。そして、火の使い方を料理人が追究、探究するわけですね。そこに料理の発見、創造というのがある。」

なんとなく地元食材にこだわる名店というと、
山形、奥田政行シェフの「アルケッチャーノ」(2000年開店)、
と思っていたけど、志摩観光ホテルが先駆者なのかもしれない。

このほかにも村上さんのお話でなるほど!と思ったのは、

「魚はつくり変えられるおもしろさですね。肉なら肉を焼いたうまさというのは、だいたいできあがっていますね。野菜も。しかし魚というものは、自分の能力と技術によってつくり変えることができる。」

魚料理が中心のフランス料理店は最近、増えたように感じていた。
たとえばサンプリシテ(2018年開店)、Nemo(2021年開店)。
でも魚を中心に添えたメニュー構成は昔からあったのか!

この本を読んで志摩観光ホテルにますます行きたくなった。

ところで伊勢神宮参拝者数の統計を見ていて、不思議に思ったことがある。
式年遷宮以外の年に参拝者が増えると、翌年に大事件が起きているような…。
最近だと2010年と2019年。何かしらの野生の勘が働いていたりして…。

江戸末期に庶民「ええじゃないか」と踊り狂い、伊勢参りが急増したことから、
なにか大きな出来事の前に伊勢神宮が絡んでいるような思い込みがあるのかも。

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