インフレと株価に関連性はあるか?/グレアム「賢明なる投資家」2章を読み返す

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投資の世界で不朽の名著とされる、
ベンジャミン・グレアムの「賢明なる投資家」は1973年出版。

物価上昇が当たり前だった時代に書かれており、
第2章のタイトルは「投資家とインフレーション」となっている。
今こそ読み直す内容ではないかと思い出し、再び手に取った。

当時はインフレ下においては、債券よりも株式が有利だから、
株式100%のポートフォリオを組むべき、という論調があったようだ。
これに対しグレアムがデータを示しながら反論する内容になっている。

インフレ状態と普通株の株価・収益変動の間には密接な関係はない。良い例は、最近の1966~70年までのことである。この間、生活費は22%上昇し、5年ごとに見た場合、1946~50年の期間以降で最も目覚ましいものだった。しかし株式収益や株価は1965年以来、全体的に落ち込んだ。それに先立つ5年間の記録では、生活費があまり上昇しなかったのに対し、株式収益はめざましく上昇するというような全く逆の減少が起きている。」

また1950~70年に経済成長と物価上昇が起きたのは事実だが、
アメリカ企業がその恩恵を受けた訳ではないことをデータで示す。

「ひときわ目を引く数字は、1950~69年にかけての企業の債務の上昇率である。税引後利益がほんの2倍にしかなっていないのに対して、企業の債務はほぼ5倍に膨れ上がっている。」

投資家が行うべきインフレ対策の結論としては、

「将来のことは分からないのだから、投資家は手元資金すべてをひとつの籠に突っ込んではいけない―近年、空前の収益をもたらしているからといって、資金を債券だけに注ぎ込むのもよくないし、インフレが今後も続く疑念があるにもかかわらず、株式だけに注ぎ込むのもよくない。」

「大規模なインフレが起こる可能性はあるので、投資家はそれに対するある種の保険をかけておかなくてないけない。株式がそのようなインフレに対して十分な保険となるという確証はどこにもないが、債券よりは確かである。

一読すると、今の状況下で参考にならないようにも思える。

ただ、グレアムの説いた投資法の根幹は、
株式投資で大きな損失を出す可能性を最小限に抑えるための
「知的方法」と「感情の制御」にある。

インフレに動揺して一方向に突っ走ってはダメだよってとこかな。

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