ベーシック・アカウント構想は、格差縮小と日銀ETFの出口戦略にいいかも。

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「資産所得倍増」や「1億総株主」を掲げるなら、
NISA拡充だけではなく、こんな方法もあるよという記事を見かけた

「ベーシック・アカウントは全国民に自動的に付与し、証券は無償で受け取るだけで売買はできない仕組み。換金や売買は通常の証券口座に移管して初めて可能になる。」

ここでは日本でなかなか進まない投資のすそ野を広げるための一手、
という視点で紹介されているが、

  • 格差縮小
  • 日銀ETFの出口戦略

の点から、私もベーシック・アカウント構想に賛同したい。

まず格差縮小については、トマ・ピケティ「21世紀の資本」のおさらい。

個々人が「r>g」による格差拡大に抗うには、
たとえ少額でも株式投資を通じて資本収益を得る
という策しか思い当たらない。

しかし日本では投資を敬遠する人が多いから、
ベーシック・アカウントで強制的に投資をはじめさせるのもいいかも。

ちなみにブランコ・ミラノヴィッチ「資本主義だけ残った」でも、
資本の集中を防ぐために、相続税や富裕税を財源に、
労働者の資本保有を増やすべき、と提言されていた。

次に日本銀行が大量に保有するETFの問題
日銀統計「日本銀行勘定/資産/金銭の信託(信託財産指数連動型上場投資信託)」
の金額を確認したところ、先月末で約37兆円の投資残高となっていた。

最後は売却する必要があると思うが、その受け皿を一体どうするか?
平山賢一「日銀ETF問題」でも、出口戦略の提言がされていたが、
ベーシック・アカウント構想には触れられていなかったと思う。
国民1人あたり3万円、ベーシック・アカウントに配るだけで事足りる。

ベーシック・アカウントは検討する価値があると思う。

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