最近、立命館大学のオンラインセミナーがおもしろくて、
結構な頻度で視聴している(アーカイブ配信もあるし)。
脱炭素を目指す一方で、予期せぬ資源消費が起きていないか?
と指摘する山末英嗣教授の回が興味深かったのでメモ。
各種金属1kgを得るために必要な採掘活動は、
- 鉄…9.1kg
- プラスチック…10~20kg
- アルミニウム…50kg
- 銅…400kg
- 金…1,000,000kg
脱炭素の視点からは、アルミニウムよりも銅が優秀だが、
採掘活動の視点からは銅の方が地球に与える影響は大きい。
ガソリン車と電気自動車を1台あたりの採掘活動量で比較すると、
次世代自動車はレアメタルを多用しているので。。。
- ガソリン車…21t
- ハイブリッド車(ニッケル水素電池)…53t
- ハイブリッド車(リチウムイオン電池)…62t
- 燃料電池車…68t
- 電気自動車…74t
なるほど、今まで以上に穴を掘らないといけないから、
電気自動車の関連産業に、コマツやキャタピラーも欠かせないのか…
という話ではない! 電気自動車って本当に環境にやさしいのだろうか?
そもそも、その電気はどうやって発電されたものか?という論点もあるし、
走行距離が短い自家用車は、ガソリン車の方が環境に優しいのかもしれない。
はっきり言えるのは、最も重要な指標のみ追いかけて(電気自動車なら脱炭素)、
多角的な視野を失ってしまうと、足下すくわれるってことだね。
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