脱炭素インフレ。ESGを進めることで起こる歪みをどう解決するか?

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COVID19-オミクロン騒動前は、止まらない原油価格上昇が不安視されていた。
その時、これは潮目が変わったなぁと感じて、内輪の掲示板に書いたこと。

従来の物価上昇には金融政策で、物価を安定させてきたが、
それが通用しないのが最近の資源価格上昇だった。
世界で脱炭素を進めようとすることで、

  • 産油国が石油を出し惜しみをして価格を高止まりさせたり、天然ガスの争奪戦が起きる(←今起きていること)
  • 金融が石炭・石油関連事業に投融資を止めるため、設備の老朽化と共に年々エネルギー効率が悪くなる(←これから起きること)

というような原因でエネルギー価格が上昇してしまう、
いわば「脱炭素インフレ」は金融政策では制御不能になるだろう。

ここ数年、ESG投資がもてはやされてきたが、
脱炭素インフレを受けて、

  • いままでは「ESGにどう取り組むか?」が課題
  • これからは「ESGを進めることで起こる歪みをどう解決するか?」が課題

といった視点で企業を見つめるべき時が近づいているように思う。

また昨日発表の日本サステナブル投資フォーラムの2021年調査では、
回答機関の総運用残高に占めるサステナブル投資の割合が6割を超えてきた。
→ リリース原稿PDFはこちら

もはや国債投資以外の運用はすべてESGに配慮、という状態まで来ているのでは? 
これだけ広がってくると、ESGへの取り組みを評価して良い会社に投資する、
という手法では、市場平均を上回る投資リターンを得るのは難しいだろう。

まだ具体的にどういう投資行動をすべきかまで落としこめていないが、
常に頭の片隅において、一歩先の未来を見据えられるようにしたい。

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