遠くの金持ちより、近くの縁者。

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星野リゾート星野佳路さんが、これらのホテル事業の展望し、

「今までは首都圏や海外からの観光客に地域の魅力をアピールしていたが、これからは地元の人たちが非日常を感じられる場が求められるのでは?」

というような話をしているのをテレビで見た。

おそらくこのニュースリリースと連動する話だろう。

地元に愛されているかどうかが、復興できるかどうかの分かれ道。

ふと思い出したのが明治初期の廃仏毀釈からの寺院復興の例。

鹿児島県には江戸時代以前の寺院が存在せず、仏教由来の国宝もゼロ。

それは薩摩藩の第11代藩主、島津斉彬(1809~1858)が、
寺院の鐘を没収して大砲や貨幣の鋳造にあてて以来、廃仏政策が進められ、
1867年までに藩内すべての寺院1,066と僧侶2,964人が消えたことによる。

その後、4割程度の寺院は再興にこぎつけたが、
そんな大惨事の後、再興できた寺院とそのまま消滅した寺院の何か?

鵜飼秀徳仏教抹殺ではこんな指摘がされている。

「廃仏毀釈後、地域住民で経済的に支えることのできた檀家寺は比較的、容易に復興できた。それに対し、大名や公家などの後ろ盾に支えられ、檀家を抱えてこなかった祈願寺や門跡寺院は、その庇護を失った瞬間、破綻を迎えてしまう。」

やはり遠くの金持ちばかりに気をとられていると、
思いがけない災難に見舞われた際に立ち直れないということか。

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