ルターとトランプ、カルヴァンと行基がなんとなく似ている。

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マックス・ヴェーバー「プロ倫」の再読のついでに、
ルターやカルヴァンの宗教改革を思い当たる話と結びつけてみる。

ルターとトランプ

ルターがラテン語の聖書をドイツ語に翻訳したことは、
ローマ・カトリックのエリート聖職者からすると、
聖書を俗語に訳すとは、なんて品位のない奴だ!という見方になる。

しかし聖書がラテン語だからこそ守られた聖職者の権威を揺るがし、
ルターは広く農民に至るまで支持を広げ、宗教改革を進めていった。

なんとなくトランプ大統領がルターと似ているように思える。
マスコミやエリート層から批判され続けていても、
Twitterなどでの過激な発言は、非エリート層には理解しやすいのでは?

ちなみにルターはドイツ農民戦争(1524~25)で恐ろしい手のひら返しをする。
ドイツ語訳の聖書を読んだ農民が、自らの権利を訴えた反乱で、
当初はルターもこれを支持していたのだが…。

やがて反乱が過激化すると、ルターは速やかな武力弾圧を呼びかけるはじめる。
犯した罪が小さいうちなら、魂が汚れないから、今のうちに殺してあげなさいと。

こんなギョッとする言動も含めて、トランプ大統領に重ね合わせてしまう。。。

カルヴァンと行基

神の救いは予め定められてるとしたカルヴァンの教えを信じ、
自分は神に救われる存在かどうか?の疑問を払拭するために天職に勤しむ。
この職業倫理が資本主義の精神に結びつく、というのがヴェーバーの主張。

日本でも奈良時代おいて同様の論理が展開していたことはすでに紹介した。

東大寺の大仏建造を成功に導いた行基をはじめとした勧進上人たちは、
「地獄」の概念を広め、地獄行きを逃れるために善行として、
灌漑工事や大仏建造のような公共事業への出資や現場での働きを求めた。

救いが核となって経済活動が回っていくところが似ている。

江戸時代には「株仲間」という日本流の株式会社のような仕組みがあったり、
日本の歴史文化からすると、資本主義は欧米からの借り物ではない。
だからこそアジアの中でいち早く経済成長をしたのかもしれない。

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