日頃から上昇相場の間は投資家として開店休業状態と公言。
それじゃあニデックのような個別の暴落を拾ったりするの?
と問われる訳だが、それはものによりけり。
ニデックに関してコメントするなら、
多くニュースでは「不適切」会計と報道されているけど、
内容的に明らかな「不正」会計なので、手を出さないのが吉。
永守さんが怖くて表現を柔らかくしているのでは?と疑ってしまう。
監査法人が監査を担当した上場企業に問題があった場合、
表明する意見は下記の3種類。下に行くほど深刻で、
- 限定付適正意見…特定の一部に問題はあるがその他は問題なし
- 不適正意見…決算書の大部分が間違っている
- 意見不表明…決算書が正しいのか間違っているのかすら判断できない
今回のニデックは意見不表明で最も深刻なもの。
もともとニデックと監査法人の関係は良好なもの言えず、
2年前に起きた事件は、取締役会と監査法人が連携を取れていない証。
- 分配可能額を超えた前期の中間配当金、並びに前期の当社株式取得について(2023年06月02日 ニデック ニュースリリース)
監査法人がもうやってられるか!とブチ切れた、という背景もありそう。
ちなみにこの事件の際の外部調査委員会の報告書に気になる一節がある。
「経理部においては、退職等による担当者の交代が頻繁に生じていたという
事情に鑑みると、分配可能額チェックリストを機械的に運用するに止まらず、分配可能額規制そのものの理解を具体的に記載した業務マニュアル等が作成されて然るべきであったものと考えられる。 」
この時の事件を振り返ると、会計に関わる人達を軽視してきたことが、
今回の不正会計につながる要因のひとつなのだろうなと思う。
私も会計に携わる仕事をしていた時期があるので、こういう会社はイヤだ。
さらに株価が暴落して割安に感じることがあっても投資することはない。


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