文化・思想に潜む「禅」

文化・思想に潜む「禅」

踊り念仏と坐禅は本質的には同じかも/一遍上人語録

阿波踊りで徳島市と踊り手の対立がニュースになっていてふと思う。そういえばなぜか日本史の転換点に踊り狂う集団が現れる。 モンゴルが九州に攻め寄せた頃、踊り念仏の一遍が現れ、その後鎌倉幕府は崩壊へ向かう ...
文化・思想に潜む「禅」

夢窓国師が枯山水の祖とされるのはなぜか?/夢中問答集57話

西芳寺の庭園を作庭したのは夢窓国師ではない、とする重森三玲の説があることを先日紹介した。ではなぜ作風を異にするも関わらず夢窓国師作とされるのか?またなぜ夢窓国師は「枯山水」の祖とされているのか?国師の...
日本の美意識

禅芸術の引き算の美学。その精神性の背景は?

禅は不思議だ。 腰を下ろして動かず(座禅)、布教活動に動き回ったりしない。 それにもかかわらず鎌倉・室町期以降の日本文化に多大な影響を与えている。 禅の山水思想は、枯山水や水墨画へと芸術に進化し、 や...
文化・思想に潜む「禅」

坐る文化の空間感覚

禅宗・曹洞宗の祖、道元は「正法眼蔵」のなかで、「参禅は坐禅なり」禅に参ずることは坐禅をすることだ!と宣言し、一切の思想観念を捨て、無から座り直すことが坐禅だと説く。直立二足歩行の歴史を否定?と捉えると...
文化・思想に潜む「禅」

禅の「無」が潜む、日本の美意識

この世界を理解するには、目に映る美しさだけではなく、その奥に潜んでいる本質を心で感じることが必要だ。だから真実を捉えるために、まずは真の自分を究明する。そんな流れで日本の文化・芸術に「禅」が絡んでくる...
食文化と美食探訪

食にまつわる禅の教え

数寄の遁世者、西行でさえも、花に染む 心のいかで 残りけん 捨て果ててきと 思ふ我が身に世の中を 捨てて捨てえぬ 心地して 都離れぬ 我が身なりけり捨てても捨てきれない世俗への想いを詠っていた。だから...
文化・思想に潜む「禅」

不足の美を完成させる禅芸術の7要素

禅は不思議だ。腰を下ろして動かず(座禅)、布教活動に動き回ったりしない。  それなのに鎌倉・室町期の日本文化に与えた影響は大きい。禅の山水思想は、枯山水や水墨画へと芸術に進化し、  やがて世阿弥の能や...
文化・思想に潜む「禅」

雪舟、芸術へ進化する禅の山水思想

日本の文化史は応仁の乱前後で切り分けて説明されることが多い。 枯山水庭園についてもまた同じ。応仁の乱の前…池泉庭園の一局部としての枯山水。 応仁の乱の後…庭全体が枯山水として独立、そして確立。 と作庭...
文化・思想に潜む「禅」

負が介在する山水の系譜

枯山水は、あえて水をなくすことで、水を感じさせる逆転の模写が特徴。それは禅の「無」じゃなくて「負」、すなわち「引き算の美学」なんだ。というおもしろい視点が、松岡正剛「山水思想」P407~408にある。...
文化・思想に潜む「禅」

夢窓国師の山水思想

去年は3度も京都を旅したのに、西芳寺の庭園をまだ見たことがない。事前に拝観の予約が必要で、計画性のない私にはキビシイ…(涙)西芳寺には庭園を作庭した夢窓国師のこんな漢詩が残されてるとか。仁人自是愛山静...